学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §2 医療過誤とリスクマネジメント / QJ28A040
理由で解く 柔道整復師
医療現場でいうインシデントは、患者に実害が及ばなかった、あるいは及ぶ寸前で気づいた出来事、すなわちヒヤリ・ハットを指す。
インシデントは、誤った行為が実施される前に気づいた場合や、実施されたが患者に影響がなかった場合を指す。これに対し、実際に患者に健康被害が生じたものはアクシデント(医療事故)と呼び分ける。医療事故のうち、医療者の注意義務違反すなわち過失によって生じたものが医療過誤である。重大な事故の背後には多数の軽微な異常が存在するという考え方(ハインリッヒの法則)から、実害に至らなかったインシデントを集めて分析することが事故予防の中心的な手段になる。だからインシデントレポートは、個人の責任を問うためではなく、いつ・どこで・何が起きたかを事実として共有し、手順や表示、動線、器具の配置といった仕組みの側を改善するために書く。気づいた人が速やかに報告し、施術所内で原因を検討して再発防止策を決め、決めた対策が実行されているかを後日確認する。
| 用語 | 患者への実害 | 過失の有無 | 例 |
|---|---|---|---|
| インシデント(ヒヤリ・ハット) | なし | 問わない | 誤りに直前で気づいた、実施したが影響なし |
| アクシデント(医療事故) | あり | 問わない | 不可抗力によるものも含む |
| 医療過誤 | あり | あり | 注意義務違反により被害が生じた |
| 医療過失 | — | あり | 注意義務違反そのもの |
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