学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §32 足関節外側靱帯損傷の診察 / QJ28A030

理由で解く 柔道整復師

QJ28A030 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問30
問題
足関節外側側副靱帯I度損傷でみられないのはどれか。
選択肢
1 疼痛
2 腫脹
3 圧痛
4 不安定性
解答
正解4(不安定性)
解説

I度損傷は靱帯線維の伸張・微小損傷にとどまり連続性が保たれているため、不安定性(動揺性)はみられない。

足関節外側側副靱帯は前距腓靱帯・踵腓靱帯・後距腓靱帯からなり、内がえし(内反・底屈)の強制で損傷する。最も損傷しやすいのは前距腓靱帯である。I度では疼痛、外果前下方に限局した圧痛、軽度の腫脹はあるが、前方引き出しテストや内反ストレステストで健側との差は出ない。II度は部分断裂で軽度の動揺性と皮下出血斑を伴い、III度は完全断裂で明らかな動揺性を示す。動揺性の有無と程度がそのまま重症度分類と固定期間の決定に直結するので、必ず健側と左右差を比較して評価する。腫脹が強く動揺性の判定が難しい場合は、まずRICE処置で腫脹を抑え、時期をおいて再評価するとよい。

✓ 4. これが答え(I度損傷ではみられない)
不安定性
I度では靱帯の連続性が保たれているため動揺性は生じない。不安定性が出るのはII度以上である。
✗ 1. 答えではない(I度でもみられる)
疼痛
靱帯線維の微小損傷でも侵害受容器が刺激され、運動時痛・荷重時痛が生じる。
✗ 2. 答えではない(I度でもみられる)
腫脹
損傷部の炎症反応により、程度は軽いが腫脹が出現する。
✗ 3. 答えではない(I度でもみられる)
圧痛
外果前下方の前距腓靱帯部など、損傷靱帯に一致した限局性の圧痛を認める。
ポイント
  • 足関節外側側副靱帯=前距腓靱帯・踵腓靱帯・後距腓靱帯。前距腓靱帯が最も傷みやすい。
  • 受傷機転は内がえし(内反・底屈)の強制。
  • I度は疼痛・圧痛・軽度腫脹はあるが動揺性なし。連続性が保たれているため。
  • 重症度を分けるのは動揺性の有無と程度。必ず健側と比較する。
  • 腫脹が強く判定困難なときはRICE処置で腫脹を抑えてから再評価する。
比較表
I度II度III度
靱帯の状態伸張・微小損傷(連続性あり)部分断裂完全断裂
疼痛・圧痛あり(軽度)あり(中等度)あり(強い)
腫脹軽度中等度高度
皮下出血斑ほぼなしみられる著明
不安定性(動揺性)なし軽度明らか
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。