学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §29 膝関節内側側副靱帯損傷の固定 / QJ28A028

理由で解く 柔道整復師

QJ28A028 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問28
問題
膝関節内側側副靱帯損傷の固定肢位はどれか。
選択肢
1 膝関節完全伸展位
2 膝関節軽度屈曲位
3 膝関節 60度屈曲位
4 膝関節直角位
解答
正解2(膝関節軽度屈曲位)
解説

膝関節内側側副靱帯(MCL)損傷の固定は、膝関節軽度屈曲位(おおむね20〜30度)で行う。

MCLは膝の伸展位で最も緊張し、軽度屈曲すると弛緩する。損傷した靱帯を弛めれば断裂端どうしが近づき、瘢痕による修復に有利な状態になる。加えて膝の軽度屈曲位は良肢位に近く、長期に固定しても歩行や日常動作への支障が小さいという利点がある。屈曲角度を大きくとりすぎると、膝屈曲拘縮を残しやすいうえ、下腿の重みで外反ストレスが加わりやすく固定の目的から外れる。固定中は大腿四頭筋のセッティング(等尺性収縮)と足関節・足趾の自動運動を毎日続け、筋萎縮と拘縮の予防に努める。固定除去後は可動域訓練から始め、外反ストレスのかかる動作は段階的に戻していく。

✓ 2. 正しい
膝関節軽度屈曲位
MCLの緊張が緩んで断裂端が接近し、かつ良肢位に近いため日常生活への影響も小さい。おおむね20〜30度屈曲位が目安になる。
✗ 1. 誤り
膝関節完全伸展位
完全伸展位ではMCLが最も緊張し、断裂端が離開する方向に働く。修復には不利な肢位である。
✗ 3. 誤り
膝関節 60度屈曲位
屈曲が深すぎて良肢位から外れ、長期固定で膝屈曲拘縮を残しやすい。歩行にも支障が大きい。
✗ 4. 誤り
膝関節直角位
90度屈曲位も同様に屈曲拘縮のリスクが高く、下腿の重みによる外反ストレスもかかりやすいため固定肢位としては選ばない。
ポイント
  • MCL損傷の固定肢位は膝軽度屈曲位(20〜30度が目安)。
  • 理由は「靱帯を弛めて断裂端を近づける」ことと「良肢位に近い」ことの2点。
  • 完全伸展位ではMCLが緊張して断裂端が離れるため不適。
  • 深い屈曲位は屈曲拘縮を招き、下腿の重みで外反ストレスもかかる。
  • 固定中は大腿四頭筋の等尺性収縮と足関節・足趾の自動運動を継続して拘縮・筋萎縮を防ぐ。
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