学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §28 膝関節半月板損傷の診察 / QJ28A027
理由で解く 柔道整復師
半月板は関節面の適合性を高めて荷重を分散させる組織であり、関節の動揺性を制動しているのは靱帯である。したがって半月板単独損傷の急性期に不安定性はみられない。
急性期の半月板損傷では、断裂した部位に一致して関節裂隙に限局した圧痛が出る。関節内の出血や滑膜の反応で関節血腫・水腫が生じ、腫脹として現れる。疼痛による防御と、断裂片が関節面に嵌り込むロッキングによって、膝が最後まで伸びない・曲がらないという運動制限も典型的である。これに対し前後方向や内外反方向の動揺性は、十字靱帯や側副靱帯が破綻したときに生じるものである。なお、半月板損傷でも「膝が抜ける」という膝くずれ感を訴えることがあるが、これは疼痛による反射性の脱力であって、ストレステストで検者が確認する他覚的な動揺性とは別物である。実際に動揺性を認めた場合は靱帯の合併損傷を疑い、ラックマンテストやストレステストで評価して必要なら医師の診察につなげる。
| 所見 | 半月板損傷 | 靱帯損傷 |
|---|---|---|
| 圧痛 | 関節裂隙に限局 | 損傷靱帯の走行に一致 |
| 腫脹 | あり(関節血腫・水腫) | あり(関節血腫) |
| 運動制限 | あり(ロッキングを含む) | 疼痛による制限 |
| 不安定性(動揺性) | なし(訴える「膝くずれ感」は疼痛による反射性の脱力) | あり(ストレステストで他覚的に確認できる) |
| 特徴的な症状 | 嵌頓症状(ロッキング)、クリック | 動揺性による膝くずれ、ストレステスト陽性 |
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