学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §11 コーレス(Colles)骨折の診察および整復 / QJ28A008

理由で解く 柔道整復師

QJ28A008 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問8
問題
コーレス (Colles)骨折の典型的な変形はどれか。
選択肢
1 近位骨片の背側突出
2 遠位骨片の尺側偏位
3 橈骨茎状突起の突出
4 手関節横径の増大
解答
正解4(手関節横径の増大)
解説

コーレス骨折では遠位骨片が橈側へずれるため、正面から見た手関節の幅が広がる。正答は4。

コーレス骨折は手をついて転倒し、橈骨遠位端が背側へ折れる骨折で、高齢女性に多い。遠位骨片は背側・橈側へ転位し、短縮と回外を伴う。側面から見ると手関節部が背側に段をつくるフォーク状変形、正面から見ると橈側へずれた幅の広がりが銃剣状変形として現れ、これが「手関節横径の増大」にあたる。また遠位骨片が橈側かつ近位へ動く結果、本来尺骨茎状突起より遠位にあるはずの橈骨茎状突起がほぼ同じ高さまで上がってくる点も、外観からの鑑別に役立つ。

✓ 4. 正しい
手関節横径の増大
遠位骨片の橈側転位により、正面から見た手関節部の幅が広がる。銃剣状変形として観察される典型所見。
✗ 1. 誤り
近位骨片の背側突出
背側へ突出するのは遠位骨片であり、近位骨片は相対的に掌側へ現れる。主語が入れ替わっている。
✗ 2. 誤り
遠位骨片の尺側偏位
遠位骨片は橈側へ偏位する。尺側偏位では転位方向が逆になる。
✗ 3. 誤り
橈骨茎状突起の突出
短縮と橈側転位により橈骨茎状突起は近位へ引き上げられ、外観上の突出はかえって目立たなくなる。触れて突出を感じるのは尺骨頭のほうである。
ポイント
  • コーレス骨折の遠位骨片転位は背側・橈側・短縮・回外の4方向。
  • 側面像はフォーク状変形、正面像は銃剣状変形。
  • 正面での変形が「手関節横径の増大」として現れる。
  • 橈骨茎状突起は近位へ上がり、尺骨茎状突起とほぼ同じ高さになる(茎状突起レベルの逆転)。
  • 高齢女性の骨粗鬆症を背景に多発する。合併症として正中神経損傷を必ず確認する。
比較表
観察方向変形の呼称成り立ち
側面フォーク状変形遠位骨片の背側転位による段差
正面銃剣状変形遠位骨片の橈側転位 → 手関節横径の増大
触診尺骨頭の突出/橈骨茎状突起の上昇短縮+橈側転位
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