学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §11 コーレス(Colles)骨折の診察および整復 / QJ27A028

理由で解く 柔道整復師

QJ27A028 必修問題

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問28
問題
コーレス (Colles)骨折の遠位骨片の転位で正しいのはどれか。
選択肢
1 回外・尺側・背側・短縮転位
2 回内・橈側・掌側・延長転位
3 回外・橈側・背側・短縮転位
4 回内・尺側・掌側・延長転位
解答
正解3(回外・橈側・背側・短縮転位)
解説

コーレス骨折の遠位骨片は「背側・橈側・短縮・回外」に転位します。したがって選択肢3が正しい組合せです。

受傷機転は、手を伸ばして手掌をつき、手関節に背屈と回外が強制されることです。骨片は加わった外力の方向に押しやられるため、背側・橈側へ移動します。力学的には掌側の骨皮質が引き離されるように裂け、背側の骨皮質は圧迫でつぶれる(背側皮質の粉砕)ことが多く、これが「整復してもまた背側へ倒れやすい」理由になります。さらに腕橈骨筋が遠位骨片を近位・橈側へ引くため短縮転位と橈側転位が助長されます。覚え方は「背・橈・短・回外」。掌側転位を示すスミス骨折はこの裏返し(掌側・回内)と押さえれば、二つを取り違えません。固定では背側転位の再発を防ぐ肢位保持と、腫脹管理・手指の自動運動が要点になります。

✓ 3. 正しい
回外・橈側・背側・短縮転位
4要素がすべてコーレス骨折の転位と一致します。手掌をついた際の背屈・回外強制という受傷機転、腕橈骨筋による近位・橈側への牽引、背側皮質の圧潰という力学から、この組合せが導かれます。
✗ 1. 誤り
回外・尺側・背側・短縮転位
回外・背側・短縮は合っていますが、側方転位が逆です。コーレス骨折は橈側転位で、その結果として尺骨頭が相対的に突出する銃剣状変形が生じます。
✗ 2. 誤り
回内・橈側・掌側・延長転位
回内・掌側はスミス骨折側の要素で、コーレス骨折とは逆向きです。加えて骨折部は圧潰して短縮するのが通常で、延長転位は生じません。
✗ 4. 誤り
回内・尺側・掌側・延長転位
4要素すべてがコーレス骨折と逆方向です。この選択肢を消せるかどうかで、転位を方向まで正確に覚えているかが試されます。
ポイント
  • コーレス骨折=手掌をついて背屈・回外強制で受傷する橈骨遠位端骨折。
  • 遠位骨片の転位は背側・橈側・短縮・回外(「背・橈・短・回外」)。
  • 背側皮質が圧潰するため、整復後も背側転位が再発しやすい。
  • 腕橈骨筋の牽引が短縮・橈側転位を助長する。
  • スミス骨折はちょうど裏返し(掌側・回内)。セットで覚えると混同しない。
比較表
項目コーレス骨折スミス骨折
受傷機転手掌をつき背屈・回外が強制される手背をつく/手関節掌屈位での受傷
遠位骨片の転位背側・橈側・短縮・回外掌側・短縮・回内
外観フォーク状変形・銃剣状変形逆フォーク状変形
別称逆コーレス骨折
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