学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §3 柔道整復師と柔道 / QJ28A001

理由で解く 柔道整復師

QJ28A001 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問1
問題
自他共栄で正しいのはどれか。
選択肢
1 特定の人の利益になるように働くこと。
2 他人を助けるにはまず自分が幸福になること。
3 自己の精力が及ぶ限り大なる効力を他に顕すこと。
4 多数の人と話し合い助け合いながら共同の目的を達成すること。
解答
正解4(多数の人と話し合い助け合いながら共同の目的を達成すること。)
解説

自他共栄は嘉納治五郎が示した柔道の二大原理の一つで、人が互いに信頼し助け合い、共に栄えることをいう。正答は4。

柔道の修行目的は「精力善用」と「自他共栄」の二語に集約される。精力善用は心身の力を最も有効に働かせること、自他共栄はその力を自分だけでなく他人・社会の利益にも向け、譲り合い助け合うことで共に発展していく態度を指す。稽古は相手がいて初めて成り立つという道場での体験を、そのまま社会生活へ広げたものが自他共栄である。試験では精力善用の説明文を紛れ込ませる形が定番なので、「力を有効に使う=精力善用」「互いに助け合って共に栄える=自他共栄」と必ず対で覚える。

✓ 4. 正しい
多数の人と話し合い助け合いながら共同の目的を達成すること。
互いに譲り合い助け合うことで自分も他人も共に栄える、という自他共栄そのものの説明。「共同の目的」という表現が、個人ではなく社会全体の利益を指している点も合致する。
✗ 1. 誤り
特定の人の利益になるように働くこと。
自他共栄が目指すのは特定個人の利益ではなく、社会全体が共に栄えること。対象を限定した時点で「共栄」の考え方から外れる。
✗ 2. 誤り
他人を助けるにはまず自分が幸福になること。
自他共栄は自分と他人のどちらが先かを説くものではなく、互いに信頼し助け合う関係そのものを説く。順序をつける発想はこの原理に含まれない。
✗ 3. 誤り
自己の精力が及ぶ限り大なる効力を他に顕すこと。
これは心身の力を最も有効に働かせるという「精力善用」の説明。柔道の二大原理のもう一方であり、自他共栄と取り違えないようにする。
ポイント
  • 柔道の二大原理は「精力善用」と「自他共栄」。いずれも嘉納治五郎が提唱した。
  • 精力善用=心身の力を最も有効に使うこと。自他共栄=互いに信頼し助け合い共に栄えること。
  • 「効力を他に顕す」「力の最有効使用」の語句が出たら精力善用を指す。
  • 「助け合い」「共同」「共に栄える」の語句が出たら自他共栄を指す。
  • 柔道の目的は勝敗ではなく人間形成にあり、両原理は道場での学びを社会生活へ広げるためのもの。
比較表
原理意味キーワード
精力善用心身の力を最も有効に働かせる力の有効使用/効力を顕す
自他共栄互いに信頼し助け合い、自分も他人も共に栄える助け合い/共同/共栄
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