学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ27P107
理由で解く 柔道整復師
手を衝いて受傷した後、手関節尺側の圧痛と尺骨頭の不安定性が残っている。遠位橈尺関節を支える三角線維軟骨複合体(TFCC)の損傷が考えられ、抵抗に抗して前腕を回す「ドアノブを捻る」動作が最も困難になる。
TFCCは尺骨頭と手根骨(月状骨・三角骨)の間に位置し、手関節尺側にかかる軸圧を受け止めるクッションであると同時に、遠位橈尺関節をつなぎ止める安定装置でもある。損傷すると手関節尺側の疼痛、尺屈時痛、前腕回内外時の疼痛と轢音、そして尺骨頭の浮き上がり(不安定性)が現れる。とくに抵抗のかかった回内外や、手をついて体重を支える動作では、回旋ストレスと軸圧が同時に遠位橈尺関節へ加わるため症状が強く出る。ドアノブや蛇口を回す、瓶の蓋を開ける、雑巾を絞るといった訴えが典型的である。日常生活では回旋負荷を減らす工夫(レバー式のドアハンドルに替える、両手で回す、瓶は道具を使う)を助言し、前腕回旋を制限するサポーターや固定を検討する。不安定性が明らかな場合は画像評価のため医師と連携する。
| 動作 | 前腕回旋の程度 | 抵抗・軸圧 | 症状の出やすさ |
|---|---|---|---|
| ドアノブを捻る | 大きい | あり(抵抗+軸圧) | 最も出やすい |
| 食事を摂る | 中等度 | ごくわずか | 軽度 |
| 顔を洗う | 回外位をとる | ほぼなし | 軽度 |
| 文字を書く | ほぼ動かない(回内位保持) | なし | 出にくい |
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