学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §23 各論(軟部組織損傷) 下肢 / QJ27P099

理由で解く 柔道整復師

QJ27P099 柔道整復理論

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問99
問題
有痛性三角骨障害で正しいのはどれか。
選択肢
1 足部の過剰骨で最も頻度が高い。
2 足関節最大背屈で疼痛を訴える。
3 足関節後内側の疼痛がみられる。
4 足関節捻挫を契機に発症する。
解答
正解4(足関節捻挫を契機に発症する。)
解説

三角骨はもともとあっても無症状のことが多く、足関節捻挫などをきっかけに痛みを出し始めます。正しいのは4です。

三角骨は距骨後突起の外側結節が癒合せずに分離したまま残った過剰骨です。位置は脛骨後縁と踵骨上面のちょうど間にあたるため、足関節を強く底屈させると、くるみ割り器に挟まれるようにこの骨が圧迫されます。バレエのポワント、サッカーのインステップキック、新体操など底屈を繰り返す動作や、足関節が底屈方向へ強制される捻挫がきっかけとなり、それまで無症状だった三角骨が症状を出すようになります。痛みはアキレス腱の外側、足関節の後外側に生じ、最大底屈を強制すると再現されます。同じ部位を通る長母趾屈筋腱の腱鞘炎を合併することがあり、その場合は母趾の自動屈伸でも痛みが出ます。底屈を強いる動作の量を調整し、疼痛が続くようなら画像評価のため医師へつなぎます。

✓ 4. 正しい
足関節捻挫を契機に発症する。
底屈方向へ強制される捻挫が、それまで無症状だった三角骨を有症状化させる典型的なきっかけです。反復する底屈動作でも同様に発症します。
✗ 1. 誤り
足部の過剰骨で最も頻度が高い。
最も頻度が高い足部の過剰骨は外脛骨(副舟状骨)で、三角骨はそれに次ぐ位置づけです。
✗ 2. 誤り
足関節最大背屈で疼痛を訴える。
疼痛が誘発されるのは最大底屈です。三角骨が脛骨後縁と踵骨の間で挟まれる肢位を考えれば、底屈で痛むと理解できます。
✗ 3. 誤り
足関節後内側の疼痛がみられる。
三角骨は距骨後突起の外側結節に由来するため、痛みは足関節の後外側に出ます。後内側の痛みなら足根管症候群や後脛骨筋腱の障害を考えます。
ポイント
  • 三角骨=距骨後突起外側結節が分離して残った過剰骨。位置が「後外側」であることが症状の場所を決める。
  • 脛骨後縁と踵骨の間に挟まれるため、最大底屈で痛む(背屈ではない)。
  • バレエ、サッカーのキック、新体操など底屈反復動作、そして底屈強制型の捻挫が契機。
  • 足部の過剰骨で最多は外脛骨(副舟状骨)。三角骨はそれに次ぐ。
  • 同部を走る長母趾屈筋腱の腱鞘炎を合併しうる。母趾の自動屈伸での疼痛も確認する。
比較表
有痛性三角骨有痛性外脛骨
過剰骨の位置距骨後突起外側結節(足関節後外側)舟状骨内側(足部内側)
頻度外脛骨に次ぐ足部の過剰骨で最多
疼痛の誘発足関節の最大底屈内側の圧迫、後脛骨筋の収縮、扁平足傾向
関連する腱長母趾屈筋腱後脛骨筋腱
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