学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §15 各論(骨折) 頭部・体幹 / QJ27P073

理由で解く 柔道整復師

QJ27P073 柔道整復理論

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問73
問題
ゴルフの右スイングによる肋骨疲労骨折の好発部位はどれか。
選択肢
1 右第1・2肋骨斜角筋付着部
2 右第7・8肋骨結節部
3 左第3・4肋骨前鋸筋付着部
4 左第5・6肋骨角部
解答
正解4(左第5・6肋骨角部)
解説

右打ちのゴルフでは体幹を左へ強くひねる動作が繰り返され、非利き手側である左の肋骨に疲労骨折が生じる。教科書が挙げる好発部位は左第5・6肋骨の肋骨角部。

疲労骨折は、1回では折れない大きさの力が同じ部位に繰り返し加わり、微小損傷の蓄積が修復を上回ったときに起こる。ゴルフスイングでは、テークバックからインパクト、フォロースルーにかけて胸郭が大きくねじれ、肋骨には前鋸筋・外腹斜筋など体幹筋の牽引と、胸郭そのもののたわみが同時に加わる。右打ちでは左側の胸郭がより強く圧縮・回旋を受け、肋骨が後方で急に向きを変える肋骨角部に応力が集中する。初期は単純エックス線に写らないことが多く、練習量が増えた時期に一致して現れる限局した背側の痛みと圧痛が手がかりになる。痛みが続く場合は練習量を減らし、スイングの見直しと並行して医師の画像診断につなぐ。

✓ 4. 正しい
左第5・6肋骨角部
右打ちで負担が集中するのは非利き手側の左胸郭。肋骨が急に曲がる肋骨角部は応力が集まりやすく、第5・6肋骨が好発高位として挙げられる。
✗ 1. 誤り
右第1・2肋骨斜角筋付着部
第1肋骨の疲労骨折は投球や挙上動作で、前斜角筋と前鋸筋が肋骨を反対方向へ引き合うことで生じる型。右打ちゴルフで負担が集中する側でもない。
✗ 2. 誤り
右第7・8肋骨結節部
肋骨結節は肋横突関節をつくる部位。右打ちで主に負担がかかるのは左側であり、好発部位としても挙げられていない。
✗ 3. 誤り
左第3・4肋骨前鋸筋付着部
左側という点は合っているが、好発高位(第5・6)と部位(肋骨角部)が異なる。前鋸筋付着部の疲労骨折は投球やボート漕ぎなど、肩甲帯を強く使う動作で問題になりやすい。
ポイント
  • 疲労骨折=1回では折れない力の繰り返しによる微小損傷の蓄積。
  • ゴルフの肋骨疲労骨折は非利き手側(右打ちなら左)に起こる。
  • 好発は左第5・6肋骨の肋骨角部(肋骨が急に向きを変え応力が集中する)。
  • 初期は単純エックス線で写らないことがある。
  • 練習量の増加と一致した限局痛では、練習量を調整しつつ医師の画像診断へつなぐ。
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