学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §6 総論 骨折 / QJ27P068
理由で解く 柔道整復師
大腿骨頸部内側骨折は股関節包の内側で起こる関節包内骨折。関節包内には骨膜がないため骨膜性仮骨がつくられず、骨頭への血行も断たれやすい。
関節包内骨折には二つの弱点がある。第一に、関節包の中では骨の表面が関節軟骨と滑膜に覆われていて骨膜が存在しない。そのため骨膜性(外骨膜性)仮骨が形成されず、内骨膜性仮骨だけに頼った治癒になる。加えて骨折部が滑液(関節液)に浸されることで血腫が保たれにくく、その器質化も妨げられるので、癒合はいっそう不利になる。第二に、関節包内の骨には栄養血管が入る経路が限られており、骨折によって末梢側(骨頭側)の血行が途絶して阻血性骨壊死を起こす。股関節包は前面で転子間線に付着するため、頸部の大部分は関節包の中にある。大腿骨頭を養う血管は関節包を通って頸部を遠位から近位へ上行するので、頸部内側骨折ではこの経路が断たれる。骨癒合不全・遅延癒合・大腿骨頭壊死の代表例であり、高齢者では手術が選ばれることが多い。疑った時点で無理に動かさず、下肢を固定して医師へつなぐ。
| 部位 | 関節包との関係 | 治癒のしやすさ |
|---|---|---|
| 大腿骨頸部内側骨折 | 関節包内 | 癒合不全・骨頭壊死を起こしやすい |
| 大腿骨転子部・大転子骨折 | 関節包外 | 血行豊富で癒合良好 |
| 上腕骨解剖頸骨折 | 関節包内 | 骨頭壊死の危険 |
| 上腕骨外科頸・顆上骨折 | 関節包外 | 癒合は良好 |
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