学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §10 検査法 生体機能検査 / QJ27P033

理由で解く 柔道整復師

QJ27P033 一般臨床医学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問33
問題
脳波検査が必要なのはどれか。
選択肢
1 糖尿病治療中の患者が顔面蒼白となり意識を失った。
2 突然、体の動きが止まり回復後もその間の記憶がない。
3 足関節を急激に背屈させると間代性に底屈、背屈を繰り返す。
4 何もしていないときに丸薬をこねるような手指の運動が続く。
解答
正解2(突然、体の動きが止まり回復後もその間の記憶がない。)
解説

突然動作が止まり、その間の記憶が抜けているのは意識障害を伴うてんかん発作を疑う所見で、脳波検査の対象です。正答は2。

脳波は大脳皮質の電気活動を記録する検査で、てんかんの発作型診断、意識障害の原因検索、脳症・睡眠障害の評価、脳死判定などに使われます。とくにてんかんでは、発作間欠期にみられる棘波・鋭波・棘徐波複合といった突発性異常波が診断の決め手になります。一方、低血糖は血糖測定、錐体路徴候は神経学的診察と頭部・脊髄の画像、パーキンソン病は病歴と神経診察が中心で、それぞれ最初に選ぶ検査が違います。「この症状ならどの検査で何がわかるか」を結びつけて整理しておくと、こうした問題に強くなります。

✓ 2. 正しい
突然、体の動きが止まり回復後もその間の記憶がない。
動作が突然停止し、その間の記憶が欠落する(意識減損)のは、焦点意識減損発作(複雑部分発作)や欠神発作の典型像。脳波で発作波を確認し、発作型に応じた治療につなげる。
✗ 1. 該当しない
糖尿病治療中の患者が顔面蒼白となり意識を失った。
インスリンや経口血糖降下薬による低血糖発作をまず疑う場面。冷汗・顔面蒼白・動悸・振戦・強い空腹感といった交感神経症状が先行し、進むと意識障害になる。優先されるのは血糖測定とブドウ糖の投与で、脳波ではない。
✗ 3. 該当しない
足関節を急激に背屈させると間代性に底屈、背屈を繰り返す。
足クローヌス(足間代)で、錐体路障害を示す診察所見。徒手検査でその場で確認でき、原因を調べるなら頭部・脊髄の画像検査を選ぶ。脳波の適応ではない。
✗ 4. 該当しない
何もしていないときに丸薬をこねるような手指の運動が続く。
丸薬丸め様の安静時振戦で、パーキンソン病に特徴的。診断は病歴と神経診察が中心で、必要に応じて画像検査を行う。脳波で診断するものではない。
ポイント
  • 脳波は大脳皮質の電気活動を記録。てんかんの発作型診断が主な適応
  • てんかんの脳波所見:棘波、鋭波、棘徐波複合などの突発性異常波
  • 「動作が止まり、その間の記憶がない」=意識減損を伴う発作を疑う
  • 低血糖はまず血糖測定。糖尿病治療中の意識障害では最優先で考える
  • 足クローヌス=錐体路徴候、丸薬丸め様振戦=パーキンソン病。いずれも脳波の適応ではない
比較表
所見疑う病態まず選ぶ検査・対応
動作停止+記憶欠落てんかん発作(意識減損)脳波
冷汗・顔面蒼白・意識消失(糖尿病治療中)低血糖血糖測定、ブドウ糖投与
足クローヌス錐体路障害神経学的診察、頭部・脊髄画像
丸薬丸め様の安静時振戦パーキンソン病病歴聴取と神経診察
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