学習トップ理由で解く 柔道整復師関係法規 ▸ §3 柔道整復師法 / QJ27P006

理由で解く 柔道整復師

QJ27P006 関係法規

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問6
問題
施術所の立入検査で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 令状が必要である。
2 犯罪捜査が目的である。
3 構造設備を検査する。
4 都道府県知事の権限である。
解答
正解3(構造設備を検査する。)、4(都道府県知事の権限である。)
解説

施術所への立入検査は都道府県知事等の権限で行われる行政上の検査で、見るのは構造設備と衛生上の措置の実施状況。裁判官の令状は不要で、犯罪捜査のためのものではない。

柔道整復師法第21条は、都道府県知事(保健所を設置する市にあっては市長、特別区にあっては区長)が必要と認めるときに、開設者や柔道整復師に報告を求め、また職員に施術所へ立ち入って構造設備や衛生上の措置の実施状況を検査させることができると定める。検査に当たる職員は身分を示す証明書を携帯し、関係人から請求があれば提示しなければならない。そして同条第3項に「第一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」という一文が置かれており、これが刑事手続との違いを示す決め手になる。令状が必要なのは刑事訴訟法に基づく捜索・差押えのほうで、目的も権限者も別系統である。日頃から施術室・待合室の広さ、消毒設備、清潔の保持を整えておき、報告や資料の求めには速やかに応じるのが取るべき対応になる。

✓ 3. 正しい
構造設備を検査する。
第21条が検査対象として挙げているのは構造設備と、第20条の衛生上の措置の実施状況である。施術室・待合室の面積、換気の確保、消毒設備の有無などが具体的な確認点になる。
✓ 4. 正しい
都道府県知事の権限である。
都道府県知事の権限であり、保健所を設置する市では市長、特別区では区長が同じ権限をもつ。実際に立ち入るのはその指示を受けた職員で、身分証明書を携帯し請求があれば提示する。
✗ 1. 誤り
令状が必要である。
令状主義が働くのは刑事訴訟法に基づく捜索・差押えで、行政上の立入検査に裁判官の令状は要らない。代わりに、職員の身分証明書の携帯・提示という手続で適正さが担保されている。
✗ 2. 誤り
犯罪捜査が目的である。
第21条第3項が「第一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」と明記している。目的はあくまで施術所の環境を基準どおりに保ち、患者の安全と衛生を確保することにある。
ポイント
  • 立入検査の権限者は都道府県知事(保健所を設置する市の市長・特別区の区長)。実施するのは当該職員。
  • 検査対象は構造設備と衛生上の措置の実施状況。報告徴収もあわせて規定されている。
  • 令状は不要。職員は身分証明書を携帯し、請求があれば提示する。
  • 第21条第3項「第一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」の一文が刑事手続との違いを示す。「解して」ではなく「解釈して」と条文どおりに覚える。
  • 備えとして、面積・換気・消毒設備・清潔保持を日常点検し、記録を残しておく。
比較表
項目柔道整復師法第21条の立入検査刑事訴訟法の捜索・差押え
目的構造設備と衛生上の措置の実施状況の確認犯罪の証拠の収集
権限者都道府県知事(保健所を設置する市の市長・特別区の区長)が当該職員に行わせる捜査機関
令状不要裁判官の発する令状が必要
手続の担保職員は身分を示す証明書を携帯し、請求があれば提示令状の呈示
位置づけ第21条第3項「第一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」刑事手続そのもの
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