学習トップ理由で解く 柔道整復師関係法規 ▸ §3 柔道整復師法 / QJ27P005

理由で解く 柔道整復師

QJ27P005 関係法規

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問5
問題
施術所の構造設備基準で誤っているのはどれか。
選択肢
1 トイレを設けること
2 常に清潔に保つこと
3 施術器具等の消毒設備を有すること
4 換気を充分にすること
解答
正解1(トイレを設けること)
解説

トイレ(便所)の設置は、柔道整復師法施行規則が定める施術所の基準に挙がっていない。面積・換気・消毒設備と、清潔・採光照明換気という2本立ての条文を思い出せば選び分けられる。

施行規則第18条の構造設備基準は、6.6平方メートル以上の専用の施術室、3.3平方メートル以上の待合室、施術室の室面積の7分の1以上を外気に開放できること(これに代わる適当な換気装置があればその限りでない)、施術に用いる器具・手指等の消毒設備を有すること、の4項目である。続く第19条は衛生上必要な措置として、常に清潔に保つこと、採光・照明・換気を充分にすることを求めている。この問題の選択肢は両方の条文から混ぜて作られており、2と4は第19条、3は第18条にあたる。ここで「2と4も第18条の構造設備基準ではないのだから答えではないか」という疑問が当然に生じるが、この設問がいう「構造設備基準」は、第18条と第19条を合わせた「施術所が満たすべき基準」という広い意味で使われている。第18条・第19条のどちらを見ても規定が無いのはトイレだけなので、1だけが「誤っている」ものとして残り、答えになる。便所は建築基準法や自治体の条例など別の枠組みで整備が求められるもので、柔道整復師法令の基準としては登場しない。とはいえ患者が長く滞在する場所であり、衛生と利用者の安心の面から設置し清潔を保つことが望ましい。

✓ 1. 第18条にも第19条にも定めがない(これが答え)
トイレを設けること
施行規則第18条の構造設備基準にも第19条の衛生上の措置にも便所の規定はない。4つの選択肢のうち、施行規則のどこにも根拠が無いのはこれだけである。試験としてはこれが答えになるが、実際の開業では建築基準法や条例、利用者への配慮から設置を検討し、設けた場合は清掃の手順と頻度を決めて記録に残すとよい。
✗ 2. 規則第19条に定めがある(答えではない)
常に清潔に保つこと
第19条の衛生上必要な措置の筆頭に置かれている。第18条の側ではないが、施術所の基準として規則に明記されている以上、「誤っているもの」にはあたらない。施術ベッドのカバーやタオルの交換、床面の清掃など、日々の運用として実施する。
✗ 3. 規則第18条に定めがある(答えではない)
施術器具等の消毒設備を有すること
第18条の構造設備基準に「施術に用いる器具、手指等の消毒設備を有すること」と明記されている。4つのうち唯一、狭い意味の構造設備基準にそのまま該当する選択肢である。設備を備えるだけでなく、消毒薬の有効期限や手指衛生のタイミングを決めて運用する。
✗ 4. 規則第19条に定めがある(答えではない)
換気を充分にすること
第19条が採光・照明とあわせて求めている。第18条の「室面積の7分の1以上を外気に開放(適当な換気装置で代替可)」とも対応しており、窓か換気装置のどちらかで確保する。こちらも規則に根拠があるため答えにはならない。
ポイント
  • 構造設備基準(規則第18条)=施術室6.6㎡以上/待合室3.3㎡以上/室面積の1/7以上を外気に開放(換気装置で代替可)/消毒設備。
  • 衛生上必要な措置(規則第19条)=常に清潔に保つ/採光・照明・換気を充分にする。
  • 便所(トイレ)の設置は柔道整復師法令の基準には入っていない。第18条・第19条のどちらにも規定が無いのはこれだけ。
  • この設問の「構造設備基準」は第18条+第19条を合わせた広い意味。第19条側の選択肢(清潔・換気)は答えにならない。
  • 数字は「6.6と3.3」「7分の1」の3つだけ。組でまとめて覚える。
  • 立入検査で見られるのはこの第18条・第19条の内容。日常点検の項目にしておく。
比較表
規則第18条 構造設備基準(備えるもの)規則第19条 衛生上必要な措置(保つこと)
6.6平方メートル以上の専用の施術室常に清潔に保つこと(選択肢2)
3.3平方メートル以上の待合室採光・照明・換気を充分にすること(選択肢4)
施術室の室面積の7分の1以上を外気に開放(適当な換気装置があれば代替可)
施術に用いる器具、手指等の消毒設備(選択肢3)
便所(トイレ)の設置はどちらにも規定がない(選択肢1=答え)。設問の「構造設備基準」はこの表の左右を合わせた施術所の基準という意味で使われている
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。