学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ27A106
理由で解く 柔道整復師
2つ選ぶ問題です。エストロゲンが発生・増殖に関与する悪性腫瘍は乳癌と子宮内膜癌で、いずれも女性ホルモンへの曝露が長いほどリスクが高まります。肝癌と悪性黒色腫は別の要因が主因です。
ホルモン依存性腫瘍とは、その臓器の細胞がホルモン受容体をもち、ホルモン刺激が増殖を促す腫瘍のことです。乳腺と子宮内膜はどちらもエストロゲンの標的臓器であり、腫瘍細胞にもエストロゲン受容体が残っていることが多いため、エストロゲンに曝される期間が長い条件(初経が早い、閉経が遅い、未産、高齢初産、肥満)がリスクとなります。逆にこの性質は治療にも利用され、乳癌では抗エストロゲン薬やアロマターゼ阻害薬が用いられます。とくに子宮内膜癌では、プロゲステロンによる拮抗を欠いたエストロゲン優位の状態が問題となり、閉経後には脂肪組織のアロマターゼが男性ホルモンをエストロゲンへ変換するため肥満が危険因子になります。なお同じ子宮でも子宮頸癌はヒトパピローマウイルス感染が主因であり、ホルモン依存性ではない点を必ず区別しましょう。
| 腫瘍 | 主な発生要因 | ホルモン依存性 |
|---|---|---|
| 乳癌 | エストロゲンの長期曝露(早い初経・遅い閉経・未産) | あり(ER・PgR陽性例) |
| 子宮内膜癌 | プロゲステロン拮抗を欠くエストロゲン優位、肥満 | あり |
| 肝癌 | B型・C型肝炎ウイルス、肝硬変、アルコール | なし(男性に多い) |
| 悪性黒色腫 | 紫外線曝露、色素性母斑 | なし |
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