学習トップ理由で解く 柔道整復師病理学概論 ▸ §8 免疫異常・アレルギー / QJ27A105

理由で解く 柔道整復師

QJ27A105 病理学概論

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問105
問題
アレルギー反応で正しい組合せはどれか。
選択肢
1 Rh 血液型不適合胎児赤芽球症-→I型
2 気管支喘息-II型
3 バセドウ (Basedow)病-III型
4 ツベルクリン反応-IV型
解答
正解4(ツベルクリン反応-IV型)
解説

ツベルクリン反応は感作Tリンパ球とマクロファージによる遅延型反応で、IV型アレルギーの代表です。他の3つは型がずれており、正しくはRh不適合による胎児赤芽球症がII型、気管支喘息がI型、バセドウ病がII型(刺激型)です。

クームスとゲルの分類は「反応の主役が何か」と「発現までの時間」で覚えると崩れません。I〜III型は抗体(液性免疫)が主役で数分から数時間以内に反応が出る即時型、IV型のみ感作Tリンパ球(細胞性免疫)が主役で24〜72時間かかる遅延型です。さらにI型はIgEが肥満細胞に結合してヒスタミンなどを放出、II型はIgG・IgMが細胞膜の抗原に結合して補体や貪食細胞を介し標的細胞を傷害、III型は抗原抗体複合体が組織に沈着して補体を活性化し好中球性の炎症を起こします。ツベルクリン反応では皮内注射から48〜72時間後に発赤と硬結が最大となり、この時間経過そのものが遅延型であることを示しています。

✓ 4. 正しい
ツベルクリン反応-IV型
結核菌に感作されたTリンパ球が抗原を認識してサイトカインを放出し、マクロファージを集積・活性化することで局所に発赤と硬結を生じます。反応のピークが皮内注射の48〜72時間後である点が遅延型の証拠です。同じIV型には接触性皮膚炎、移植拒絶反応、肉芽腫形成が含まれます。
✗ 1. 誤り
Rh 血液型不適合胎児赤芽球症-→I型
正しくはII型(細胞傷害型)です。Rh陰性の母体がRh陽性児の赤血球に感作されて産生した抗D抗体(IgG)が胎盤を通過し、胎児赤血球膜に結合して溶血を起こします。抗体が標的細胞の膜抗原に直接結合するII型の典型で、不適合輸血や自己免疫性溶血性貧血と同じ仲間です。
✗ 2. 誤り
気管支喘息-II型
正しくはI型(即時型・アナフィラキシー型)です。ダニやハウスダストなどの抗原に対するIgEが肥満細胞表面に結合し、再曝露時に架橋されてヒスタミンやロイコトリエンが放出され、気管支平滑筋の収縮・粘液分泌亢進・浮腫を起こします。アトピー性皮膚炎、花粉症、蕁麻疹、アナフィラキシーショックも同じI型です。
✗ 3. 誤り
バセドウ (Basedow)病-III型
正しくはII型に分類されます。抗TSH受容体抗体が甲状腺濾胞細胞のTSH受容体に結合し、細胞を破壊するのではなく持続的に刺激して甲状腺ホルモンを過剰産生させます。細胞を傷害せず機能を亢進させる点から刺激型(V型)として別立てする分類もありますが、抗体が細胞膜の受容体に結合する点でII型の枠組みです。
ポイント
  • I〜III型は抗体が主役の即時型、IV型だけが感作Tリンパ球による遅延型(24〜72時間)。
  • I型=IgEと肥満細胞:気管支喘息、花粉症、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーショック。
  • II型=IgG・IgMが細胞膜抗原に結合:不適合輸血、Rh不適合の胎児赤芽球症、自己免疫性溶血性貧血、重症筋無力症、バセドウ病(刺激型)。
  • III型=免疫複合体の沈着:血清病、糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス、過敏性肺炎。
  • IV型=感作T細胞とマクロファージ:ツベルクリン反応、接触性皮膚炎、移植拒絶反応、肉芽腫。
比較表
主役時間経過代表例
I型(即時型)IgE・肥満細胞数分気管支喘息、花粉症、アナフィラキシー
II型(細胞傷害型)IgG・IgM+補体数分〜数時間不適合輸血、Rh不適合胎児赤芽球症、バセドウ病
III型(免疫複合体型)抗原抗体複合体数時間血清病、糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス
IV型(遅延型)感作Tリンパ球・マクロファージ24〜72時間ツベルクリン反応、接触性皮膚炎、移植拒絶反応
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