学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §5 消化と吸収 / QJ27A069

理由で解く 柔道整復師

QJ27A069 生理学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問69
問題
消化管からそのまま吸収されるのはどれか。
選択肢
1 グルコース
2 蛋白質
3 中性脂肪
4 デンプン
解答
正解1(グルコース)
解説

消化とは高分子を吸収できる最小単位まで分解する過程である。グルコースはすでに単糖なので、分解を経ずにそのまま吸収される。

糖質は単糖(グルコース・ガラクトース・フルクトース)、蛋白質はアミノ酸(一部はジペプチド・トリペプチド)、脂肪はモノアシルグリセロールと脂肪酸まで分解されてはじめて小腸上皮から吸収される。グルコースは小腸上皮細胞の刷子縁にあるSGLT1がNa+と一緒に細胞内へ取り込み(二次性能動輸送)、基底側のGLUT2から血中へ出て門脈を経て肝臓へ運ばれる。つまり「そのまま吸収される」といえるのは、はじめから吸収単位になっている単糖だけである。栄養素とその最終分解産物、および吸収後にどの経路(門脈かリンパ管か)へ入るかを一枚の表にまとめて覚えておくと、この形式の設問は確実に得点できる。

✓ 1. 正しい
グルコース
単糖であり、糖質の吸収単位そのもの。これ以上分解する必要がなく、小腸上皮のSGLT1によってNa+とともに取り込まれ、門脈から肝臓へ運ばれる。
✗ 2. 誤り
蛋白質
そのままでは吸収されない。胃のペプシン、膵液のトリプシン・キモトリプシン、小腸のペプチダーゼによってアミノ酸(一部はジ・トリペプチド)まで分解されてから吸収される。
✗ 3. 誤り
中性脂肪
そのままでは吸収されない。胆汁酸で乳化・ミセル化されたうえで膵リパーゼによりモノアシルグリセロールと脂肪酸に分解され、吸収後に上皮細胞内で再合成されてカイロミクロンとなりリンパ管へ入る。
✗ 4. 誤り
デンプン
そのままでは吸収されない。唾液アミラーゼと膵アミラーゼで二糖(マルトースなど)まで分解され、さらに刷子縁のマルターゼによりグルコースになってはじめて吸収される。
ポイント
  • 吸収単位まで分解済みなのは単糖(グルコースなど)だけ。だから「そのまま吸収される」。
  • 糖質→単糖、蛋白質→アミノ酸(一部ジ・トリペプチド)、脂肪→モノアシルグリセロール+脂肪酸。
  • グルコース・ガラクトースはSGLT1(Na+共輸送)、フルクトースはGLUT5(促通拡散)で吸収される。
  • 吸収経路:単糖・アミノ酸は門脈へ、長鎖脂肪酸はカイロミクロンとしてリンパ管へ。
  • 吸収の主な場は小腸(とくに空腸)。輪状ヒダ・絨毛・微絨毛で表面積を大きく確保している。
比較表
栄養素主な消化酵素吸収される形吸収後の経路
デンプン(多糖)唾液・膵アミラーゼ、マルターゼグルコース(単糖)門脈
グルコース不要(分解済み)そのまま門脈
蛋白質ペプシン、トリプシン、ペプチダーゼアミノ酸、ジ・トリペプチド門脈
中性脂肪膵リパーゼ(+胆汁酸で乳化)モノアシルグリセロール+脂肪酸リンパ管(カイロミクロン)
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