学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ27A056

理由で解く 柔道整復師

QJ27A056 解剖学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問56
問題
烏口腕筋を貫き、上腕の屈筋群を支配するのはどれか。
図
選択肢
1 a
2 b
3 c
4 d
解答
正解2
解説

烏口腕筋を貫いて上腕の屈筋群を支配するのは筋皮神経です。図では、C5〜C7に連なる腕神経叢の上部(外側神経束)から分かれる b がこれにあたります。

筋皮神経は腕神経叢の外側神経束(C5〜C7)から出て、烏口腕筋を貫通したのち上腕二頭筋と上腕筋の間を下行し、烏口腕筋・上腕二頭筋・上腕筋という上腕の屈筋群3つを支配します。前腕に出た後は外側前腕皮神経となって前腕外側の皮膚感覚を担当します。図は根(C5〜T1)と神経幹・神経束の合流分岐だけを描いた模式図で、個々の神経名は書かれていません。ですから「どの高さの、どの束から分かれるか」をたどるのが解き方になります。b は上方のC5・C6・C7に連なる帯から分かれており、筋皮神経の起始と一致します。烏口腕筋を貫くという走行をとるのは筋皮神経だけなので、ここが決め手です。他の上肢の神経は走行の目印とセットで整理しておくと、図の同定が安定します。腋窩神経は上腕骨外科頸を後ろから回る、正中神経は内側・外側の2根が合流して上腕では枝を出さずに下行する、尺骨神経は上腕骨内側上顆の後面を通る、橈骨神経は橈骨神経溝を回って伸筋群を支配する、という具合です。

✓ 2. 正しい
b
図でC5〜C7に連なる上部(外側神経束)から分かれる枝です。烏口腕筋を貫いて上腕二頭筋と上腕筋の間を下行し、上腕の屈筋群を支配する筋皮神経の起始・走行に一致します。
✗ 1. 誤り
a
図では b より近位で分かれる短い枝として描かれており、外側神経束から出る筋皮神経とは分岐の位置が異なります。烏口腕筋を貫く神経は筋皮神経だけです。
✗ 3. 誤り
c
図では b より下方(尾側)で分かれる枝で、外側神経束からの分岐ではありません。上腕の屈筋群を支配する走行にはあたりません。
✗ 4. 誤り
d
図の最も下方に描かれた枝で、下位(C8・T1)側に連なります。烏口腕筋を貫いて上腕屈筋群へ向かう走行はとりません。
ポイント
  • 筋皮神経=腕神経叢外側神経束(C5〜C7)から。烏口腕筋を貫くのが最大の特徴で、この走行をとる神経は他にない。
  • 支配は上腕の屈筋群3つ=烏口腕筋・上腕二頭筋・上腕筋
  • 終枝は外側前腕皮神経で、前腕外側の皮膚感覚を担う。
  • 図の模式図問題は「どの高さの、どの束から分かれるか」でたどる。
  • 他の神経は走行の目印で覚える:腋窩神経=外科頸、橈骨神経=橈骨神経溝、尺骨神経=内側上顆後面、正中神経=2根が合流し上腕では枝を出さない。
比較表
神経走行の目印主な支配
筋皮神経烏口腕筋を貫く烏口腕筋・上腕二頭筋・上腕筋
腋窩神経上腕骨外科頸を後方へ回る三角筋・小円筋
正中神経2根が合流し、上腕では枝を出さず下行前腕屈筋群・母指球筋
尺骨神経上腕骨内側上顆の後面尺側手根屈筋・手内在筋
橈骨神経橈骨神経溝を回る上腕三頭筋・前腕伸筋群
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