学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §5 呼吸器系 / QJ27A045

理由で解く 柔道整復師

QJ27A045 解剖学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問45
問題
声帯ヒダ(声帯靱帯と声帯筋)が付着するのはどれか。
選択肢
1 気管軟骨
2 披裂軟骨
3 輪状軟骨
4 喉頭蓋軟骨
解答
正解2(披裂軟骨)
解説

声帯ヒダの後端は披裂軟骨の声帯突起に付きます。前端は甲状軟骨の内面ですが、選択肢にないので披裂軟骨を選びます。

喉頭の軟骨は、単一の甲状軟骨・輪状軟骨・喉頭蓋軟骨と、左右一対の披裂軟骨・小角軟骨・楔状軟骨からなります。声帯ヒダの芯となる声帯靱帯と声帯筋は、前方が甲状軟骨の内面(左右の板が合わさる角の裏側)に、後方が披裂軟骨の声帯突起に付着します。披裂軟骨は輪状軟骨板の上面に乗って回旋・滑走できるため、声帯突起の向きを変えることで声門を開いたり閉じたりできます。声門を開く(外転させる)唯一の筋が後輪状披裂筋で、迷走神経の枝である反回神経が支配します。ここが両側で麻痺すると声門が開かず呼吸困難をきたすため、臨床的にきわめて重要です。「声帯を張る=輪状甲状筋(上喉頭神経外枝)、開く=後輪状披裂筋、閉じる=外側輪状披裂筋・横披裂筋」とセットで押さえましょう。

✓ 2. 正しい
披裂軟骨
輪状軟骨板の上に乗る三角錐状の軟骨です。前方に突き出た声帯突起に声帯靱帯と声帯筋が付き、外側に突き出た筋突起に後輪状披裂筋・外側輪状披裂筋が付きます。この2つの突起の役割分担が声門の開閉のしくみそのものです。
✗ 1. 誤り
気管軟骨
輪状軟骨より下方にあり、気管の壁を支えるC字型(馬蹄形)の硝子軟骨です。後壁は軟骨を欠く膜性壁で、食道と接します。声帯とは関係しません。
✗ 3. 誤り
輪状軟骨
喉頭の土台となる指輪型の軟骨で、気道の中で唯一全周が軟骨のリングになっています。上面に披裂軟骨を乗せ、甲状軟骨と輪状甲状関節をつくりますが、声帯靱帯そのものは付着しません。
✗ 4. 誤り
喉頭蓋軟骨
木の葉形の弾性軟骨で、茎で甲状軟骨の内面に付きます。嚥下の際に後下方へ倒れて喉頭口をふさぎ、食物が気道に入るのを防ぎます。発声そのものには関与しません。
ポイント
  • 声帯靱帯・声帯筋の付着=前は甲状軟骨の内面、後ろは披裂軟骨の声帯突起
  • 披裂軟骨の2つの突起=声帯突起(声帯が付く)と筋突起(喉頭筋が付く)
  • 声門を開く唯一の筋=後輪状披裂筋(反回神経支配)
  • 声帯を緊張させる=輪状甲状筋(上喉頭神経外枝支配)。喉頭筋で唯一の例外的支配
  • 輪状軟骨は気道で唯一、全周が軟骨のリング。喉頭の土台になる
比較表
軟骨特徴・役割
甲状軟骨1喉頭隆起(のどぼとけ)。内面に声帯靱帯の前端が付く
輪状軟骨1指輪型で全周が軟骨。喉頭の土台
喉頭蓋軟骨1弾性軟骨。嚥下時に喉頭口をふさぐ
披裂軟骨2(一対)声帯突起に声帯が付く。回旋して声門を開閉
小角軟骨・楔状軟骨各2(一対)披裂喉頭蓋ヒダの中の小さな支柱
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