学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ27A032

理由で解く 柔道整復師

QJ27A032 解剖学

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問32
問題
付加骨はどれか。
選択肢
1 鎖骨
2 上腕骨
3 大腿骨
4 腓骨
解答
正解1(鎖骨)
解説

鎖骨は結合組織の膜の中で直接骨ができる「膜性骨化」でつくられる付加骨です。上腕骨・大腿骨・腓骨のような四肢の長骨は、軟骨の型が骨に置き換わる置換骨です。

骨のでき方は2通りしかありません。間葉(結合組織)の膜の中に骨芽細胞が現れて直接骨が生じるのが膜性骨化で、こうしてできた骨を付加骨(膜性骨)と呼びます。もう一方は、まず硝子軟骨で骨の型がつくられ、それが吸収されながら骨に置き換わる軟骨内骨化で、できた骨を置換骨(軟骨性骨)と呼びます。付加骨は頭蓋冠の骨(前頭骨・頭頂骨・後頭骨の上部・側頭骨の鱗部)、顔面の多くの骨、上顎骨・下顎骨、そして鎖骨です。体を「包む板状の骨」と鎖骨が付加骨、体を「支える柱になる骨」は置換骨、と整理すると迷いません。鎖骨は胎生第6〜7週に骨化が始まり、全身で最も早く骨化する骨としても出題されます。

✓ 1. 正しい
鎖骨
鎖骨は骨幹部が膜性骨化でつくられる付加骨で、四肢(上肢帯を含む)の骨の中では例外的な存在です。早くから骨化するため分娩時に骨折することがあり、また皮下に全長を触れるため骨折の診断がしやすい骨でもあります。
✗ 2. 誤り
上腕骨
軟骨内骨化でつくられる置換骨です。骨幹の一次骨化中心と両端の二次骨化中心(骨端核)をもち、その間の骨端軟骨板で長さが伸びます。
✗ 3. 誤り
大腿骨
同じく置換骨です。体重を支える柱となる長骨は、いずれも軟骨の型を経てつくられます。
✗ 4. 誤り
腓骨
これも置換骨です。下腿の腓骨・脛骨とも軟骨内骨化で形成されます。
ポイント
  • 付加骨(膜性骨)=膜性骨化。頭蓋冠の骨・顔面骨・上顎骨・下顎骨・鎖骨
  • 置換骨(軟骨性骨)=軟骨内骨化。四肢骨・椎骨・頭蓋底(後頭骨底部・蝶形骨・側頭骨錐体部)
  • 鎖骨は骨幹部が膜性骨化。胎生第6〜7週で全身最初に骨化が始まる
  • 覚え方=「包む板状の骨+鎖骨は付加骨、支柱になる骨は置換骨」
  • 骨化の様式が違っても、完成した骨の組織構造(層板骨)は同じ
比較表
付加骨(膜性骨)置換骨(軟骨性骨)
骨化の様式膜性骨化(結合組織性骨化)軟骨内骨化
もとになる組織間葉の膜に直接骨が生じる硝子軟骨の型が骨に置き換わる
代表例前頭骨・頭頂骨・側頭骨鱗部・上顎骨・下顎骨・鎖骨上腕骨・大腿骨・脛骨・腓骨・椎骨・蝶形骨
骨端軟骨板もたないもつ(長骨の伸長に関与)
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