学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §21 肘内障の診察および整復 / QJ27A030
理由で解く 柔道整復師
肘内障は幼小児の腕橈関節の亜脱臼(橈骨頭が輪状靱帯から逸脱し、靱帯の一部が関節内に嵌入した状態)である。患肢を動かそうとしなくなり、他動的に動かすと痛がる(運動痛あり)が、腫脹や皮下出血はほとんど見られない。
好発はおおむね1〜4歳で、手を強く引っ張られた直後に生じることが多い。この年齢では橈骨頭がまだ小さく輪状靱帯から抜けやすいため、前腕回内位で長軸方向に牽引されると輪状靱帯が橈骨頭を滑り越えて挟まり込む。肘関節を構成する腕尺関節・腕橈関節・近位橈尺関節のうち、亜脱臼するのは腕橈関節である点をまず押さえたい。受傷後は患肢を体側に下垂し、前腕回内・肘軽度屈曲位のまま自分では動かさない(偽性麻痺)。他動運動、とくに回外させようとすると痛がるのが特徴である。腫脹・熱感・変形・皮下出血はほとんど認めず、これらが目立つ場合は骨折など別の外傷を考えて医師の診察につなぐ。整復は回外法や回内法で行い、整復時にクリックを触知し、直後から上肢を自由に使えるようになるのが確認点である。
| 比較項目 | 肘内障 | 肘周辺の骨折(上腕骨顆上骨折など) |
|---|---|---|
| 好発年齢 | 1〜4歳の幼小児 | 幼児〜学童 |
| 受傷機転 | 手を引っ張られる(牽引) | 転倒・転落などの強い外力 |
| 障害部位 | 腕橈関節(橈骨頭が輪状靱帯から亜脱臼) | 上腕骨顆上部・外側顆などの骨部 |
| 腫脹・皮下出血 | ほとんどない | 著明 |
| 変形 | 認めない | 認めることが多い |
| 肢位 | 患肢下垂・前腕回内位で動かさない | 疼痛が強く動かせない |
| 整復後 | 直後から使える。原則固定不要 | 固定と医師による管理が必要 |
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