学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §6 総論 骨折 / QJ26P095

理由で解く 柔道整復師

QJ26P095 柔道整復理論

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問95
問題
リトルリーガー肩はソルター・ハリス分類ではどれか。
選択肢
1 I型
2 II型
3 Ⅲ型
4 IV型
解答
正解1(I型)
解説

リトルリーガー肩は上腕骨近位の骨端線が投球の繰り返しで離開するもので、ソルター・ハリス分類ではⅠ型にあたります。

成長期の骨端線(成長軟骨板)は周囲の骨や靱帯より力学的に弱く、外力が集中しやすい部位です。投球動作では加速期から減速期にかけて上腕に大きな回旋力と牽引力が加わり、これが上腕骨近位骨端線に繰り返し作用して疲労性の離開を生じます。骨折線が骨端線に沿って走るだけで骨幹端にも骨端にも及ばないのがⅠ型で、リトルリーガー肩はまさにこの型です。健側と比較したX線で骨端線の開大がみられ、投球時の肩の痛みが主訴となります。骨端線損傷は放置すると成長障害(変形・短縮)を招くおそれがあるため、まず投球を中止して安静を保ち、医師の評価を受けたうえで肩甲帯や体幹の機能を整えながら段階的に投球へ戻していきます。

✓ 1. 正しい
I型
骨折線が骨端線のみを走り、骨幹端にも骨端にも及ばない型です。リトルリーガー肩は投球による反復ストレスで生じたⅠ型の骨端線離開にあたります。
✗ 2. 誤り
II型
骨端線から骨幹端側へ骨折線が抜け、三角形の骨片(サーストン・ホランド片)を伴う型です。骨端線損傷では最も頻度が高い型ですが、リトルリーガー肩の病態ではありません。
✗ 3. 誤り
Ⅲ型
骨端線から骨端側へ抜けて関節面に達する型で、関節内骨折となるため正確な整復が求められます。成長障害の危険もⅠ・Ⅱ型より高くなります。
✗ 4. 誤り
IV型
骨端から骨端線を横切って骨幹端まで縦に貫く型です。関節面と成長軟骨板の両方を損傷するため、予後は不良になりやすい型です。
ポイント
  • リトルリーガー肩=投球による上腕骨近位骨端線離開。ソルター・ハリスⅠ型
  • Ⅰ型=骨端線のみ、Ⅱ型=骨幹端側に骨片(最多)、Ⅲ型=骨端側で関節内、Ⅳ型=骨端〜骨幹端を縦断、Ⅴ型=圧挫。
  • 成長期の骨端線は骨や靱帯より弱く、外力が集中する。
  • 健側との比較X線で骨端線の開大を確認する。
  • 対応は投球中止と安静。成長障害を避けるため医師の評価を経て段階的に復帰する。
比較表
骨折線の走り方特徴
Ⅰ型骨端線のみ骨端線離開。リトルリーガー肩はこの型
Ⅱ型骨端線+骨幹端側最も頻度が高い。三角形の骨片を伴う
Ⅲ型骨端線+骨端側関節内骨折となる
Ⅳ型骨端〜骨端線〜骨幹端を縦断関節面と成長板の両方を損傷
Ⅴ型骨端線の圧挫初期に診断困難、成長障害を残しやすい
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