学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §17 各論(骨折) 下肢 / QJ26P087

理由で解く 柔道整復師

QJ26P087 柔道整復理論

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問87
問題
果部骨折におけるラウゲ・ハンセン分類で、前脛腓靱帯の断裂とともに、外果の斜骨折がみられるのはどれか。
選択肢
1 回外・内転骨折
2 回外・外旋骨折
3 回内・外旋骨折
4 回内・外転骨折
解答
正解2(回外・外旋骨折)
解説

前脛腓靱帯の断裂に続いて外果に斜(螺旋状)骨折が生じるのは、ラウゲ・ハンセン分類の回外・外旋骨折である。果部骨折のなかで最も頻度が高い型でもある。

ラウゲ・ハンセン分類は「受傷時の足部の肢位(回外か回内か)」+「距骨に加わった外力の方向(内転・外転・外旋)」で命名され、外力が加わり続けると決まった順序で損傷が進む(第1段階から第4段階)。ここで効く原則は、回外位では外側の構造が先に張るので回外型は外側から壊れ、回内位では内側が先に張るので回内型は内側から壊れる、という点である。回外・外旋型は①前脛腓靱帯断裂 →②外果の斜骨折(前下方から後上方へ走る)→③後脛腓靱帯断裂または後果骨折 →④内果骨折または三角靱帯断裂と進む。設問の「前脛腓靱帯断裂+外果の斜骨折」は、この第1〜2段階そのものである。腓骨骨折の「形(横か斜か)」と「高さ(果部レベルか関節裂隙より上か)」を合わせて確認すると、型の判別が安定する。

✗ 1. 誤り
回外・内転骨折
第1段階は外側側副靱帯断裂または外果の裂離(横)骨折、第2段階が内果の垂直に近い骨折。骨折線が横走し、前脛腓靱帯は通常損傷されないため設問の条件に合わない。
✓ 2. 正しい
回外・外旋骨折
第1段階で前脛腓靱帯が断裂し、第2段階で外果に前下方から後上方へ走る斜(螺旋状)骨折が生じる。設問の記述と完全に一致する。
✗ 3. 誤り
回内・外旋骨折
回内型なので損傷は内側から始まる(内果の横骨折または三角靱帯断裂)。前脛腓靱帯も断裂するが、腓骨骨折は関節裂隙より高位に起こるのが特徴で、「外果の斜骨折」という部位の指定に合わない。
✗ 4. 誤り
回内・外転骨折
やはり内側から始まり、腓骨は関節裂隙の高さで外側へ曲げられる形の横骨折(屈曲骨折)を起こす。骨折線が斜めではない点で条件に合わない。
ポイント
  • 命名は「足部の肢位+外力の方向」。回外型は外側から、回内型は内側から損傷が始まる。
  • 回外・外旋型:前脛腓靱帯 → 外果の斜骨折 → 後脛腓靱帯/後果 → 内果。最多の型。
  • 回外・内転型:外果の横(裂離)骨折 → 内果の垂直骨折。前脛腓靱帯は基本的に無傷。
  • 回内型は腓骨骨折が高位(関節裂隙より上)に出やすい。外果の骨折線の「形と高さ」が鑑別の鍵。
  • 段階が進むほど不安定になるため、内外果両方の圧痛や脛腓間の離開所見を必ず確認する。
比較表
第1段階(最初に壊れる)腓骨(外果)骨折の形前脛腓靱帯
回外・内転外側側副靱帯断裂/外果の裂離骨折横骨折(果部レベル)通常は無傷
回外・外旋前脛腓靱帯断裂斜(螺旋状)骨折・果部レベル断裂
回内・外旋内果横骨折/三角靱帯断裂斜・螺旋骨折だが高位断裂
回内・外転内果横骨折/三角靱帯断裂横(屈曲)骨折・関節裂隙の高さ断裂
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