学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §17 各論(骨折) 下肢 / QJ26P086
理由で解く 柔道整復師
棘果長(上前腸骨棘〜内果)は骨盤側の起点が下がれば延長し、上がれば短縮する。腸骨翼の骨片が下外方へ転位するデュベルニー骨折で延長がみられる。
棘果長は「上前腸骨棘」を起点に測るため、骨盤そのものの転位を鋭敏に反映する。デュベルニー骨折は腸骨翼だけが折れる骨折で、骨盤輪の連続性は保たれるが、中殿筋・小殿筋や大腿筋膜張筋に引かれて骨片が下外方へずれる。起点である上前腸骨棘の位置が下がるため、棘果長は延長する。これに対しマルゲーニュ骨折は骨盤輪が前後2か所で破綻する垂直不安定型で、患側の半骨盤が腹筋群・腰方形筋に引き上げられて頭側へ転位するため棘果長は短縮する。大転子を起点とする転子果長はいずれの骨盤骨折でも変化しないので、「棘果長だけが変わる=骨盤に転位がある」と読み取れる。骨盤骨折は出血量が多く全身状態が急変しうるため、疑ったらバイタルを確認して速やかに医療機関へつなぐ。
| 骨折 | 部位・特徴 | 棘果長 | 転子果長 |
|---|---|---|---|
| デュベルニー骨折 | 腸骨翼の単独骨折(骨盤輪は保たれる) | 延長 | 不変 |
| マルゲーニュ骨折 | 骨盤輪が前後2か所で破綻(垂直不安定) | 短縮 | 不変 |
| セゴン骨折 | 脛骨外側顆の裂離骨折(ACL損傷の合併サイン) | 不変 | 不変 |
| ポット骨折 | 足関節果部骨折 | 不変 | 不変 |
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