学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ26P081
理由で解く 柔道整復師
伸展型では遠位骨片が後方へ転位・傾斜するため前方傾斜角が減少し、その結果として肘の屈曲が制限される。
上腕骨遠位端は骨幹部の長軸に対して前方に約30〜50度傾いており(前方傾斜角)、この傾きがあるおかげで肘は深く曲げられる。伸展型顆上骨折で遠位骨片が後方に傾いたまま癒合すると前方傾斜角が減少し、尺骨の鉤状突起が上腕骨前面に早くぶつかるようになって屈曲制限が残る。一方、矢状面(前後屈方向)の軽度な残存転位は成長に伴うリモデリングである程度改善しうるが、内外反や回旋の転位は矯正されにくく、内反肘(銃床状変形)として遺残する。したがって整復では回旋・側方転位を確実に取ることが最優先で、後療法では骨化性筋炎や可動域悪化を避けるため自動運動を主体に進める。
| 伸展型(大多数) | 屈曲型 | |
|---|---|---|
| 受傷機転 | 肘伸展位で手を衝く | 肘屈曲位で肘頭部を衝く |
| 遠位骨片の転位 | 後方(上方)へ | 前方(上方)へ |
| 前方傾斜角 | 減少 | 増大 |
| 残りやすい可動域制限 | 屈曲制限 | 伸展制限 |
| 遺残変形 | 内反肘=銃床状変形(内旋・内反転位の残存。バウマン角は減少) | 同様に変形を残しうる |
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