学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §15 各論(骨折) 頭部・体幹 / QJ26P076

理由で解く 柔道整復師

QJ26P076 柔道整復理論

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問76
問題
骨折と好発部位の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 頸椎楔状圧迫骨折-第3頸椎
2 頚椎棘突起骨折-第7頸椎
3 胸椎椎体圧迫骨折-第7胸椎
4 腰椎椎体破裂骨折-第1 腰椎
解答
正解1(頸椎楔状圧迫骨折-第3頸椎)
解説

脊椎の骨折は「可動性が大きいところ」と「動きの少ない部分との移行部」に集中します。頸椎の圧迫骨折は中下位頸椎に多く、第3頸椎ではないため1が誤りです。

好発部位を覚えるより、力がどこに集まるかで考えると全部つながります。屈曲による楔状圧迫骨折は、頸椎の中で最も可動性が大きく屈曲の支点となる中下位(第4〜6頸椎、とくに第5頸椎)に生じやすくなります。棘突起の裂離骨折は、棘突起が長く突出し僧帽筋・菱形筋の牽引を受ける第6・7頸椎から第1胸椎に起こり、スコップ作業者骨折と呼ばれます。胸椎の圧迫骨折は生理的後彎の頂点付近である中位胸椎に、破裂骨折は動きの少ない胸椎から可動性の大きい腰椎へ移る胸腰移行部(第11胸椎〜第2腰椎)、とくに第1腰椎に好発します。

✓ 1. これが正答(記述が誤り)
頸椎楔状圧迫骨折-第3頸椎
頸椎の楔状圧迫骨折が多いのは第5頸椎を中心とした中下位頸椎です。第3頸椎は屈曲の支点から外れており好発部位ではありません。頸椎損傷を疑ったら頸部を動かさず、頭頸部を保持したまま医師の診察につなぎます。
✗ 2. 正答ではない(組合せは正しい)
頚椎棘突起骨折-第7頸椎
第7頸椎(隆椎)の棘突起は最も長く後方に突出し、直達外力を受けやすく、また僧帽筋・菱形筋の急な牽引で裂離します。スコップ作業者骨折として知られる型です。
✗ 3. 正答ではない(組合せは正しい)
胸椎椎体圧迫骨折-第7胸椎
胸椎は生理的後彎をもち、その頂点付近である中位胸椎に屈曲圧が集中します。第7胸椎はその代表例で、高齢者では軽微な外力や尻もちでも生じます。
✗ 4. 正答ではない(組合せは正しい)
腰椎椎体破裂骨折-第1 腰椎
胸郭で支えられ動きの少ない胸椎と、可動性の大きい腰椎の移行部にあたるため応力が集中します。高所からの墜落など軸圧が加わる外力で破裂骨折となり、骨片の後方転位による神経症状に注意が必要です。
ポイント
  • 脊椎骨折は可動性の大きい部位と移行部に集中する、が基本原理。
  • 頸椎楔状圧迫骨折→第5頸椎を中心とする中下位頸椎。
  • 頸椎棘突起骨折→第6・7頸椎〜第1胸椎(スコップ作業者骨折)。
  • 胸椎椎体圧迫骨折→中位胸椎(第7胸椎など)。後彎の頂点。
  • 腰椎椎体破裂骨折→胸腰移行部、とくに第1腰椎。神経症状の有無を必ず確認する。
比較表
骨折好発部位集まる力
頸椎楔状圧迫骨折第5頸椎を中心とした中下位頸椎屈曲による前方の圧迫
頸椎棘突起骨折第6・7頸椎〜第1胸椎直達外力・筋の牽引
胸椎椎体圧迫骨折中位胸椎(第7胸椎など)後彎頂点への屈曲圧
腰椎椎体破裂骨折胸腰移行部(第1腰椎)軸圧(墜落・尻もち)
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