学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §16 部位別各論 肩・肩甲帯 / QJ26P055
理由で解く 柔道整復師
投球やオーバーヘッド動作で生じる肩の障害は、「どの組織が」「どこで」傷むのかを部位で整理すると迷わない。正解は3で、ベネット病変は関節窩の後下縁に生じる骨棘である。
肩峰下(外側)インピンジメントは、挙上時に上腕骨大結節と棘上筋腱・肩峰下滑液包が烏口肩峰アーチ(肩峰前下縁と烏口肩峰靱帯)に挟み込まれて起こる。SLAP損傷は上腕二頭筋長頭腱の付着部を含む上方の関節唇が前方から後方へ剥離するもので、骨の棘ではない。ベネット病変は投球のフォロースルーで後下方の関節包・関節唇に牽引が繰り返し加わり、関節窩後下縁に骨化が生じたものである。肩甲上神経は肩甲切痕を上肩甲横靱帯の下でくぐるため、絞扼はこの切痕部(あるいは棘窩切痕)で起こる。覚え方は病名ごとに分けたい。SLAPは語頭のS=superiorが部位そのものを示すので、語から「上方関節唇」を引き出せる。一方ベネットは報告者の人名に由来する呼称で、語からは部位を一切読み取れない。そのため「投球のフォロースルー=後下方への牽引=関節窩後下縁の骨棘」と、機序と部位をひとつながりにして覚える。
| 病態 | 部位 | 本態 | 手がかりとなる所見 |
|---|---|---|---|
| 肩峰下(外側)インピンジメント | 肩峰下(烏口肩峰アーチ) | 大結節・腱板・滑液包の挟み込み | 有痛弧、Neer徴候・Hawkins徴候 |
| 参考:インターナルインピンジメント | 関節窩後上縁 | 腱板関節面と関節窩後上縁の衝突(投球肩) | 外転外旋位(コッキング後期)での肩後方痛。SLAP損傷・ベネット病変と併存しやすい |
| SLAP損傷 | 上方関節唇 | 関節唇の剥離(軟部組織) | 上腕二頭筋長頭腱の牽引、クリック感 |
| ベネット病変 | 関節窩後下縁 | 骨棘・骨化(骨性変化) | 投球フォロースルーでの肩後方痛、内旋制限 |
| 肩甲上神経絞扼 | 肩甲切痕・棘窩切痕 | 神経の絞扼 | 棘上筋・棘下筋の萎縮、外転・外旋力低下 |
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