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理由で解く 柔道整復師

QJ26P052 外科学概論

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問52
問題
急性拒絶反応の出現時期として正しいのはどれか。
選択肢
1 24時間以内
2 1週間以内
3 2か月以内
4 4か月以内
解答
正解3(2か月以内)
解説

拒絶反応は発症までの時間で4つに整理する。急性拒絶反応は移植後およそ1週間から3か月の間、とくに1〜2か月に好発するので、選択肢のなかでは「2か月以内」が該当する。

超急性拒絶反応は、レシピエントがもともと持っていた抗ドナー抗体(液性免疫)が移植片の血管内皮を攻撃するもので、血流再開直後から24時間以内に血栓を形成して移植片が壊死する。有効な治療がないため、交差適合試験(クロスマッチ)と血液型適合の確認で未然に防ぐ。数日以内に起こるものは促進型(accelerated)拒絶反応と呼ぶ。急性拒絶反応はT細胞を中心とする細胞性免疫が主役で、感作が成立するのに時間がかかるため移植後1週間ほど経ってから立ち上がり、3か月以内に多い。発熱、移植片の腫大・圧痛、機能低下(腎移植なら尿量減少と血清クレアチニンの上昇)で気づかれ、ステロイドパルスなど免疫抑制の強化で回復しうる可逆的な反応である。慢性拒絶反応は数か月から数年かけて進み、血管内膜の肥厚と線維化により不可逆的に機能が低下する。

✓ 3. 正しい
2か月以内
急性拒絶反応の好発時期にあたる。細胞性免疫が働き出すまでの時間があるため、移植直後ではなく数日〜数週間を経てから、3か月以内(とくに1〜2か月)に最も多く発症する。
✗ 1. 誤り
24時間以内
これは超急性拒絶反応の時期。既存の抗ドナー抗体による液性反応で、血流再開直後から起こり移植片が血栓性に壊死する。予防は術前の交差適合試験。
✗ 2. 誤り
1週間以内
この時期は超急性〜促進型拒絶反応にあたる。急性拒絶反応は細胞性免疫が成立してから起こるため、通常は移植後1週間前後以降に立ち上がり、1週間以内という表現では代表的な出現時期を示せない。
✗ 4. 誤り
4か月以内
3か月を超える時期は慢性拒絶反応へ移行していく時間帯である。急性拒絶反応の出現時期を表すものとしては範囲が広すぎるため、選択肢のなかでは3が最も適切となる。
ポイント
  • 超急性:24時間以内。既存の抗ドナー抗体による液性反応で移植片が血栓性壊死。治療は困難で、交差適合試験による予防が要。
  • 促進型:数日以内。
  • 急性:おおむね移植後1週間〜3か月(好発は1〜2か月)。T細胞主体の細胞性免疫。免疫抑制の強化で回復しうる。
  • 慢性:数か月〜数年。血管内膜肥厚と線維化により不可逆的に機能低下。
  • 急性拒絶の徴候は発熱、移植片の腫大・圧痛、機能低下(腎移植なら尿量減少・クレアチニン上昇)。定期検査で早期に捉える。
比較表
分類出現時期主な機序治療への反応
超急性数分〜24時間以内既存の抗ドナー抗体(液性免疫)ほぼ不可逆。移植片摘出となる
促進型数日以内感作されていた記憶リンパ球治療に抵抗性のことが多い
急性約1週間〜3か月(好発1〜2か月)T細胞主体の細胞性免疫免疫抑制の強化で可逆的
慢性数か月〜数年血管内膜肥厚・線維化不可逆的に進行する
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