学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §3 外科的感染症 / QJ26P046
理由で解く 柔道整復師
犬咬傷は口腔内細菌で高度に汚染された挫滅創であり、閉じてしまうと嫌気環境をつくって感染を悪化させる。原則は一次縫合せず、洗浄・デブリドマンのうえ開放創とする。
咬創は鋭い牙による刺入と、噛みしめによる挫滅が同時に起こり、深部まで細菌(パスツレラ属、連鎖球菌、嫌気性菌など)が押し込まれる。ここを一次縫合すると細菌と壊死組織を密閉することになり、膿瘍や蜂窩織炎、まれにガス壊疽へ進む。したがって大量の生理食塩水で十分に洗浄し、壊死組織を切除して開放のままドレナージし、感染がないことを確認してから遅延一次縫合または二次縫合とするのが原則である(顔面など整容が優先される部位では十分な洗浄後に縫合することもある)。あわせて破傷風トキソイドの追加接種、狂犬病曝露の評価、抗菌薬投与、腱・神経・関節の損傷確認も行う。
| 対象 | 選ぶ処置・縫合法 | 理由 |
|---|---|---|
| 犬咬傷(汚染・挫滅創) | 洗浄・デブリドマン後に開放創、後日閉創 | 密閉すると嫌気環境ができ感染が悪化する |
| 血管 | 外翻縫合 | 内膜同士を合わせ、内腔をなめらかにして血栓を防ぐ |
| 消化管 | 内翻縫合 | 漿膜同士が癒合し、内容の漏れ(縫合不全)を防ぐ |
| 感染創 | デブリドマン+ドレナージ | 壊死組織・異物・細菌を除いて創を清浄化する |
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