学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §3 外科的感染症 / QJ26P045
理由で解く 柔道整復師
破傷風は破傷風菌(Clostridium tetani)という細菌が産生する毒素による病気で、ウイルス感染ではない。抗ウイルス薬はまったく効かないので、この組合せが誤りである。
破傷風菌は土壌中にいる嫌気性のグラム陽性桿菌で、深い刺創や汚染創のように酸素が届きにくい環境で増殖し、神経毒素(テタノスパスミン)を産生する。この毒素が抑制性神経の伝達を遮断するため、開口障害(牙関緊急)、痙笑、頸部硬直、後弓反張といった持続的な筋緊張が起こり、呼吸筋が侵されると致命的になる。治療は創部の切開・洗浄とデブリドマンで菌の増殖環境をなくすこと、ペニシリンやメトロニダゾールなどの抗菌薬、抗破傷風ヒト免疫グロブリンによる毒素の中和、そして鎮静と呼吸管理である。予防はトキソイド(ワクチン)で、土砂で汚れた創を扱ったときは十分に洗浄したうえで、追加接種の要否を判断してもらうため医療機関の受診をすすめる。
| 疾患 | 病原体の種類 | 治療の柱 |
|---|---|---|
| 梅毒 | 細菌(梅毒トレポネーマ) | ペニシリン |
| 破傷風 | 細菌(破傷風菌)とその毒素 | 創の切開・デブリドマン、抗菌薬、抗破傷風免疫グロブリン、呼吸管理(予防はトキソイド) |
| 蜂刺傷 | 毒(アレルギー反応) | 局所は冷却・抗ヒスタミン薬・ステロイド、全身反応はアドレナリン筋注 |
| ガス壊疽 | 細菌(クロストリジウム属) | 広範なデブリドマン、抗菌薬、高圧酸素療法 |
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