学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §12 主要な疾患 消化器疾患 / QJ26P034

理由で解く 柔道整復師

QJ26P034 一般臨床医学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問34
問題
消化器系症状と疾患の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 胸やけ-逆流性食道炎
2 腹痛•アルコール性肝障害
3 黄疸-腸閉塞
4 下痢胃癌
解答
正解1(胸やけ-逆流性食道炎)
解説

胸やけは胃酸が食道へ逆流して粘膜を刺激することで生じる胸骨後方の灼熱感で、逆流性食道炎の代表的症状です。正しい組合せは1です。

食道と胃の接合部では下部食道括約筋(LES)が逆流を防いでいますが、LES圧の低下や食道裂孔ヘルニア、腹圧上昇、胃内容の停滞があると胃酸が食道へ逆流します。食道粘膜には胃のような防御機構がないため、逆流した酸が粘膜を傷害し、胸骨後方の灼けるような感じ(胸やけ)や酸っぱいものが上がってくる感じ(呑酸)が起こります。食後・前屈位・臥位で悪化するのが特徴で、就寝前の食事を控える、食後すぐ横にならない、上半身をやや高くして休む、といった生活指導が有効です。他の消化器症状も、腹痛=腹膜刺激や管腔臓器の攣縮、黄疸=ビリルビン処理・排泄障害、下痢=腸管の水分吸収低下や蠕動亢進、と発生機序から疾患を結びつけると取り違えにくくなります。

✓ 1. 正しい
胸やけ-逆流性食道炎
下部食道括約筋の機能低下などで胃酸が食道へ逆流し、粘膜が刺激されて胸骨後方の灼熱感が生じます。呑酸を伴い、食後や臥位で悪化するのが典型です。
✗ 2. 誤り
腹痛•アルコール性肝障害
アルコール性肝障害は脂肪肝から肝炎・肝硬変へ進みますが、初期は無症状で全身倦怠感などが主です。腹痛が代表症状となる組合せではありません(飲酒に関連する腹痛は急性膵炎で典型的です)。
✗ 3. 誤り
黄疸-腸閉塞
腸閉塞の四徴は腹痛・嘔吐・腹部膨満・排便排ガスの停止です。黄疸は胆道閉塞や肝疾患、溶血で生じるもので、腸閉塞の症状ではありません。
✗ 4. 誤り
下痢胃癌
胃癌は早期には無症状のことが多く、進行すると心窩部痛・食欲不振・体重減少・貧血・黒色便(タール便)がみられます。下痢は代表的症状ではありません。
ポイント
  • 胸やけ・呑酸=逆流性食道炎。機序は下部食道括約筋の機能低下による胃酸の逆流。
  • 食後・前屈・臥位で悪化。就寝前の食事を控え、食後すぐ横にならない指導が有効。
  • 腸閉塞の四徴=腹痛・嘔吐・腹部膨満・排便排ガス停止。
  • 黄疸は胆道閉塞・肝細胞障害・溶血の3系統で考える。
  • 胃癌の警告症状=体重減少、食欲不振、貧血、黒色便。下痢は典型ではない。
比較表
症状代表的な疾患機序
胸やけ・呑酸逆流性食道炎胃酸の食道逆流による粘膜刺激
心窩部痛胃・十二指腸潰瘍、胃癌粘膜傷害、壁の伸展
黄疸肝硬変、胆道閉塞、溶血ビリルビンの処理・排泄障害
腹痛・嘔吐・腹部膨満腸閉塞腸管内容の通過障害
黒色便(タール便)胃・十二指腸潰瘍、胃癌上部消化管出血
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