学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §12 主要な疾患 消化器疾患 / QJ25P037
理由で解く 柔道整復師
肝硬変では肝内の血流抵抗が上がって門脈圧が亢進し、迂回路として食道粘膜下の静脈が拡張して食道静脈瘤を形成する。正答は2。
腸管や脾臓からの静脈血は門脈に集まって肝臓を通る。肝硬変では線維化と再生結節によって肝内の血管が圧迫・狭窄され、門脈から肝静脈へ抜ける流れの抵抗が上がるため門脈圧が亢進する。行き場を失った血液は、門脈系と大静脈系がもともとつながっている部位(門脈大循環シャント)へ流れ込み、そこが拡張して側副血行路となる。食道下部では左胃静脈から食道静脈叢を経て奇静脈へ抜ける経路が使われるため食道静脈瘤ができ、臍周囲では臍傍静脈が発達してメデューサの頭、直腸では痔核が生じる。食道静脈瘤は粘膜直下にあって壁が薄いため破裂しやすく、破裂すると大量吐血・下血を来す致死的な合併症となる。肝硬変ではこのほか腹水、黄疸、クモ状血管腫、手掌紅斑、女性化乳房、羽ばたき振戦などの肝性脳症徴候もみられる。吐血や急激な腹部膨満を認めたら緊急の医療機関受診が必要である。
| 門脈圧亢進の徴候 | できる部位 | 血液の逃げ道 |
|---|---|---|
| 食道静脈瘤 | 食道下部粘膜下 | 左胃静脈→食道静脈叢→奇静脈 |
| メデューサの頭 | 臍周囲の腹壁 | 臍傍静脈→腹壁皮静脈 |
| 痔核 | 直腸下部・肛門 | 上直腸静脈→中・下直腸静脈 |
| 脾腫・腹水 | 脾臓・腹腔 | うっ血と膠質浸透圧低下による |
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