学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §12 主要な疾患 消化器疾患 / QJ25P036
理由で解く 柔道整復師
潰瘍性大腸炎は直腸から連続して口側へ広がる大腸粘膜のびまん性炎症で、最も多く特徴的な症状は粘血便である。
病変は直腸を必ず含み、そこから連続性に大腸へ広がる。炎症は粘膜から粘膜下層にとどまり、びらんや潰瘍を作る。ここからの出血が炎症による滲出液や粘液と混ざって排出されるため、粘液の混じった血便(粘血便)となる。なお組織学的には、活動期に陰窩膿瘍(crypt abscess)と杯細胞の減少(ムチン枯渇)がみられるのが特徴で、粘液の産生そのものはむしろ低下している。これに下痢、排便回数の増加、しぶり腹(テネスムス)、左下腹部痛が加わり、重症では発熱・貧血・体重減少などの全身症状を伴う。寛解と再燃を繰り返す慢性疾患であり、施術の現場で血便や続く下痢を訴える人に出会ったら、症状の経過を確認したうえで医療機関の受診を勧めるのが適切な対応である。
| 項目 | 潰瘍性大腸炎 | クローン病 |
|---|---|---|
| 好発部位 | 大腸のみ。直腸から連続性に口側へ | 口腔から肛門までの全消化管。回盲部に多い |
| 病変の分布 | 連続性・びまん性 | 非連続性(skip lesion) |
| 炎症の深さ | 粘膜〜粘膜下層 | 全層性 |
| 特徴的所見 | 粘血便、血管透見像の消失、偽ポリープ。組織像は陰窩膿瘍・杯細胞減少 | 縦走潰瘍、敷石像。組織像は非乾酪性肉芽腫 |
| 主症状 | 粘血便・下痢・しぶり腹 | 腹痛・下痢・発熱・体重減少(血便は相対的に少ない) |
| 合併しやすい病態 | 中毒性巨大結腸症、長期例で大腸癌 | 瘻孔、狭窄、肛門部病変(痔瘻) |
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