学習トップ理由で解く 柔道整復師関係法規 ▸ §3 柔道整復師法 / QJ26P002

理由で解く 柔道整復師

QJ26P002 関係法規

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問2
問題
柔道整復師法第4条に規定されている欠格事由で意見聴取の機会が与えられるのはどれか。
選択肢
1 麻薬中毒者
2 肢体不自由者
3 精神機能障害者
4 品位を損する行為をした者
解答
正解3(精神機能障害者)
解説

柔道整復師法第4条が挙げる欠格事由のうち、免許を与えないと決める前に意見聴取の機会が保障されるのは「心身の障害」を理由とする第1号だけである。省令はこれを精神の機能の障害と定めているので、正解は3。

第4条は「次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある」とする相対的欠格事由を四つ挙げる。①心身の障害により柔道整復師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの、②麻薬・大麻・あへんの中毒者、③罰金以上の刑に処せられた者、④③を除くほか柔道整復の業務に関し犯罪または不正の行為があった者。このうち第1号だけは、障害を理由に一律に締め出さないための配慮として第7条(意見の聴取)が置かれ、厚生労働大臣は、免許を申請した者が第4条第1号に該当すると認めて免許を与えないこととするときは、あらかじめ当該申請者にその旨を通知し、その求めがあったときは厚生労働大臣の指定する職員にその意見を聴取させなければならない。施行規則は第1号の対象を「精神の機能の障害により、業務を適正に行うに当たつて必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者」に限定している。なお第5条は柔道整復師名簿(厚生労働省に名簿を備え、免許に関する事項を登録する)、第6条は登録および免許証の交付を定める条で、番号が近いので取り違えないこと。

✓ 3. 該当する
精神機能障害者
第4条第1号(心身の障害=省令上は精神の機能の障害)に当たり、第7条の意見聴取の対象になる。補助手段の活用や実際の業務遂行能力を本人の言い分も踏まえて個別に判断するための手続で、機械的な排除を避ける仕組み。
✗ 1. 該当しない
麻薬中毒者
第4条第2号の欠格事由には当たるが、意見聴取を定める第7条は第4条第1号だけを対象としているため、この設問の答えにはならない。「欠格事由か」と「意見聴取があるか」を分けて読むのがこの問のポイント。
✗ 2. 該当しない
肢体不自由者
省令が定めるのは精神の機能の障害であり、肢体不自由それ自体は第4条の欠格事由として挙げられていない。平成13年の障害者に係る欠格条項の見直しで、目が見えない・耳が聞こえない・口がきけないことを理由とする絶対的欠格は削除されている。
✗ 4. 該当しない
品位を損する行為をした者
第4条が挙げる欠格事由は①心身の障害②麻薬・大麻・あへんの中毒③罰金以上の刑④柔道整復の業務に関する犯罪・不正行為の四つで、「品位を損する行為」という事由は柔道整復師法に置かれていない(この文言は医師法第7条第2項など医師・歯科医師の法律のもの)。免許の取消し・業務停止を定める第8条第1項も要件は「第4条各号のいずれかに該当するに至つたとき」であり、品位は出てこない。したがって第4条の欠格事由ではなく、第7条の意見聴取の対象にもならない。
ポイント
  • 第4条は相対的欠格事由(「与えないことがある」)。絶対的欠格ではない。
  • 四つの事由=心身の障害/麻薬・大麻・あへんの中毒/罰金以上の刑/業務に関する犯罪・不正行為。
  • 意見聴取(第7条)は第4条第1号「心身の障害」だけ。他の号には規定がない。
  • 条の並びで覚える:第4条=欠格事由/第5条=柔道整復師名簿/第6条=登録および免許証の交付/第7条=意見の聴取/第8条=免許の取消し・業務停止と再免許
  • 省令の定めは「精神の機能の障害」。肢体不自由は欠格事由に挙げられていない。
  • 「品位を損する行為」という事由は柔道整復師法にはない(医師法第7条第2項などの文言)。第8条第1項の取消し・業務停止も要件は「第4条各号のいずれかに該当するに至つたとき」で、医道審議会の意見を聴くという規定も同条にはない。
比較表
事由位置づけ意見聴取(第7条)
心身の障害(省令=精神の機能の障害)第4条第1号あり
麻薬・大麻・あへんの中毒者第4条第2号なし
罰金以上の刑に処せられた者第4条第3号なし
柔道整復の業務に関する犯罪・不正行為第4条第4号なし
品位を損する行為柔道整復師法には規定がない(医師法第7条第2項等の文言)
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