学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §3 循環 / QJ26A064
理由で解く 柔道整復師
心臓を規則正しく打たせている歩調とり(ペースメーカー)は洞房結節である。刺激伝導系のなかで自動的に興奮する頻度が最も高いためである。
心臓は神経の支配を断っても拍動を続ける自動能をもつ。興奮は洞房結節 → 心房筋 → 房室結節 → ヒス束 → 左脚・右脚 → プルキンエ線維 → 心室筋の順に伝わる。神経の影響を除いた固有の自動能の頻度は、洞房結節が毎分およそ100回、房室結節が40〜60回、ヒス束から下では20〜40回で、最も速いものが他より先に興奮させてしまうため、健常者では常に洞房結節がリズムを決めている(洞調律)。洞房結節は右心房の上大静脈開口部付近にあり、交感神経で促進され、迷走神経(副交感神経)で抑制されることによって心拍数が調節される。安静時の心拍数が毎分60〜80回に収まっているのは、この迷走神経の持続的な緊張(迷走神経緊張)によるブレーキがかかった結果であり、アトロピン投与などで迷走神経を遮断すると心拍数は固有の頻度に近づいて増加する。洞房結節が働かなくなった場合は下位の部位が代わりに歩調とりとなるが、頻度が低いため徐脈となる。
| 部位 | 位置 | 固有自動能の頻度 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 洞房結節 | 右心房、上大静脈開口部付近 | 約100回/分(最高) ※安静時心拍数60〜80回/分は迷走神経の抑制がかかった結果 | 正常の歩調とり(ペースメーカー) |
| 心房筋 | 心房壁 | なし(作業心筋) | 収縮して心室へ血液を送る |
| 房室結節 | 心房中隔下部 | 約40〜60回/分 | 伝導が最も遅く、房室間の遅延をつくる |
| ヒス束 | 心室中隔上部 | 約20〜40回/分 | 心房と心室を結ぶ唯一の伝導路 |
| プルキンエ線維 | 心室内膜側 | 約20〜40回/分 | 伝導速度が最速、心室を一斉に興奮させる |
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