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理由で解く 柔道整復師

QJ26A058 解剖学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問58
問題
眼房水を産生するのはどれか。
選択肢
1 虹彩
2 毛様体
3 網膜
4 脈絡膜
解答
正解2(毛様体)
解説

眼房水は毛様体(毛様体突起の上皮)が産生し、後房→瞳孔→前房→隅角→強膜静脈洞(シュレム管)という順で流れて吸収されます。

眼球の前部は、前から角膜・前房・虹彩・後房・水晶体と並びます。房水は毛様体突起をおおう無色素上皮から後房へ分泌され、虹彩と水晶体のすき間を通って瞳孔から前房へ出て、虹彩と角膜がなす隅角(虹彩角膜角)の線維柱帯を通り、強膜静脈洞(シュレム管)に吸収されて前毛様体静脈へ流れます。房水の役割は2つあり、1つは血管をもたない角膜と水晶体に栄養と酸素を届けること、もう1つは産生と排出の釣り合いによって眼圧(およそ10〜21 mmHg)を保つことです。流出路が滞れば眼圧が上がるため、この流れの順路は臨床でも重要です。毛様体はさらに、毛様体筋(動眼神経の副交感支配)が収縮すると毛様体小帯がゆるんで水晶体が自らの弾性で厚くなる、という近見調節も担っています。「産生も調節も毛様体」と1か所にまとめて覚えると引き出しやすくなります。

✓ 2. 正しい
毛様体
毛様体突起をおおう無色素上皮が房水を後房へ分泌します。毛様体は虹彩・脈絡膜とともに眼球中膜(ぶどう膜)を構成し、房水の産生に加えて毛様体筋による水晶体の厚みの調節も担当します。
✗ 1. 誤り
虹彩
カメラの絞りにあたる部分で、瞳孔括約筋(動眼神経の副交感支配)と瞳孔散大筋(交感神経支配)によって瞳孔の大きさを変え、眼内に入る光量を調節します。房水の産生は行いません。
✗ 3. 誤り
網膜
眼球の内膜にあたる神経の膜で、視細胞(錐体細胞・杆体細胞)が光を受け取り、双極細胞から神経節細胞へと伝えて視神経となって眼球を出ます。感覚の受容が役割で、房水は作りません。
✗ 4. 誤り
脈絡膜
強膜と網膜の間にある、血管とメラニン色素に富む膜です。網膜外層(視細胞側)へ栄養を供給し、眼球内に入った余分な光を吸収して像がぼやけるのを防ぎます。
ポイント
  • 房水の産生は毛様体(毛様体突起の無色素上皮)。
  • 流れは後房→瞳孔→前房→隅角(線維柱帯)→強膜静脈洞(シュレム管)→前毛様体静脈。
  • 房水の役割は、血管のない角膜・水晶体への栄養供給と、眼圧の維持。
  • 毛様体のもう1つの役割は近見調節。毛様体筋が縮む→小帯がゆるむ→水晶体が厚くなる。支配は動眼神経の副交感。
  • 眼球壁の3層(外膜=角膜・強膜/中膜=ぶどう膜=虹彩・毛様体・脈絡膜/内膜=網膜)を言えるようにしておくと、この形式は確実に取れる。
比較表
部位眼球壁での所属おもな働き
角膜・強膜外膜(線維膜)眼球の形を保つ、角膜は光の入口で屈折も担う
虹彩中膜(ぶどう膜)瞳孔括約筋・瞳孔散大筋で光量を調節
毛様体中膜(ぶどう膜)房水の産生、毛様体筋による水晶体の厚みの調節
脈絡膜中膜(ぶどう膜)網膜外層への栄養供給、余分な光の吸収
網膜内膜(神経膜)視細胞で光を受容し視神経へ送る
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