学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §7 生殖器系 / QJ26A047

理由で解く 柔道整復師

QJ26A047 解剖学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問47
問題
ヒトの精巣下降時期はどれか。
選択肢
1 胎齢3〜4か月
2 胎齢7〜8か月
3 生後1~2か月
4 生後5〜6か月
解答
正解2(胎齢7〜8か月)
解説

精巣は胎生7〜8か月ごろに鼠径管を通って陰嚢内へ下降する。

精巣は初め後腹壁で第10胸椎あたりの高さに発生し、下端に付く精巣導帯に導かれて下降していく。胎生3か月ごろに骨盤縁から鼠径部へ移動し、7か月ごろに鼠径管を通過して、8〜9か月ごろ(出生までに)陰嚢に達する。下降の際は腹膜が一緒に引き込まれて腹膜鞘状突起となり、通常は出生前後に閉鎖して精巣鞘膜だけが残る。閉じ残ると先天性鼠径ヘルニアや陰嚢水腫の原因になる。下降が途中で止まったものが停留精巣で、腹腔内の高い温度にさらされ続けると造精機能が損なわれ、悪性化のリスクも上がる。乳幼児で陰嚢内に精巣が触れない場合は自己判断で経過を見ず、小児外科・泌尿器科での評価につなぐことが大切である。

✓ 2. 正しい
胎齢7〜8か月
この時期に精巣が鼠径管を通過し、陰嚢内へ下降する。出生時にはほとんどの児で陰嚢内に触れる。
✗ 1. 誤り
胎齢3〜4か月
このころ精巣は骨盤縁から鼠径部の内鼠径輪付近まで移動する段階で、まだ鼠径管を通っていない。
✗ 3. 誤り
生後1~2か月
正常では出生時点ですでに陰嚢内にある。停留精巣が自然下降しうる時期ではあるが、通常の下降時期ではない。
✗ 4. 誤り
生後5〜6か月
同じく正常な下降時期ではない。この時期を過ぎても陰嚢内に触れなければ自然下降は期待しにくいため、専門医の評価を受けるよう勧める。
ポイント
  • 精巣は後腹壁(T10付近)で発生し、精巣導帯に導かれて下降する。
  • 胎生3か月で鼠径部、7〜8か月で鼠径管通過、8〜9か月で陰嚢内という順序。
  • 下降に伴い腹膜鞘状突起ができ、閉鎖すると精巣鞘膜が残る。
  • 閉鎖不全は先天性鼠径ヘルニア・陰嚢水腫の原因になる。
  • 下降が止まったものが停留精巣。造精機能低下を防ぐため専門医の評価につなぐ。
比較表
時期精巣の位置
胎生初期後腹壁(第10胸椎の高さ付近)
胎生3か月ごろ骨盤縁〜鼠径部(内鼠径輪付近)
胎生7〜8か月鼠径管を通過
胎生8〜9か月(出生まで)陰嚢内に到達
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