学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §7 生殖器系 / QJ26A048

理由で解く 柔道整復師

QJ26A048 解剖学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問48
問題
精液の成分を分泌しないのはどれか。
選択肢
1 精嚢
2 陰茎海綿体
3 尿道球腺
4 前立腺
解答
正解2(陰茎海綿体)
解説

陰茎海綿体は血液で満たされて勃起を起こす血管性の組織であり、分泌腺ではないので精液の成分を出さない。

精液は精子と付属生殖腺の分泌液からなり、精子そのものは容積の数%にすぎない。最も量が多いのは精嚢の分泌液で全体の約7割を占め、果糖(精子の運動エネルギー源)とプロスタグランジンを含みアルカリ性である。次いで前立腺液が2〜3割で、乳白色・弱酸性、クエン酸・亜鉛・酸性ホスファターゼ・前立腺特異抗原(PSA)などを含み、PSAは凝固した精液を再び液化させる。尿道球腺(カウパー腺)は射精に先立って少量の粘液を出し、酸性に傾いた尿道内を中和して滑りをよくする。これらのアルカリ性分泌液が酸性の腟内環境から精子を守る。一方、陰茎海綿体は海綿体洞という血管腔と丈夫な白膜からできた勃起組織で、内陰部動脈の枝である陰茎深動脈(深陰茎動脈)が海綿体の中を縦走し、そこから分かれるらせん動脈が海綿体洞へ血液を注ぐことで膨張する。腺組織ではない点で他の3つと性質がはっきり異なる。

✓ 2. これが答え(精液の成分を分泌しない)
陰茎海綿体
海綿体洞と白膜からなる勃起組織。血液を貯めて硬さを生む器官であり、分泌腺ではない。
✗ 1. 答えではない(分泌する)
精嚢
精液の約70%を分泌する。果糖とプロスタグランジンを含むアルカリ性の粘稠な液で、精管膨大部と合流して射精管となる。
✗ 3. 答えではない(分泌する)
尿道球腺
カウパー腺。尿生殖隔膜の中にあり、射精に先立って少量の粘液を尿道へ出し、尿道内を中和・潤滑する。
✗ 4. 答えではない(分泌する)
前立腺
精液の20〜30%を分泌する。乳白色でクエン酸・亜鉛・酸性ホスファターゼ・PSAを含み、尿道の起始部を取り巻く。
ポイント
  • 精液=精子(数%)+精嚢液(約70%)+前立腺液(20〜30%)+尿道球腺液(少量)。
  • 精嚢液はアルカリ性で果糖を含む。精子のエネルギー源になる。
  • 前立腺液は乳白色でPSA・クエン酸・亜鉛を含み、精液の液化に関わる。
  • 尿道球腺液は射精前に出て尿道を中和・潤滑する。
  • 陰茎海綿体・尿道海綿体は勃起組織であり分泌腺ではない。
比較表
器官性質分泌物と役割
精嚢付属生殖腺約70%。果糖・プロスタグランジン、アルカリ性
前立腺付属生殖腺20〜30%。クエン酸・亜鉛・PSA、乳白色
尿道球腺付属生殖腺少量の粘液。中和と潤滑
陰茎海綿体勃起組織分泌なし。血液を満たして勃起を生む
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