学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ26A042

理由で解く 柔道整復師

QJ26A042 解剖学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問42
問題
腹膜後器官でないのはどれか。
選択肢
1 膵臓
2 脾臓
3 腎臓
4 副腎
解答
正解2(脾臓)
解説

脾臓は胃脾間膜と脾腎間膜に吊られた腹膜内器官であり、腹膜後器官ではない。

腹膜後器官(後腹膜臓器)とは、腹膜の後ろに位置し前面だけが腹膜に覆われる臓器をいう。はじめから後腹壁に置かれた一次性のものが腎臓・尿管・副腎で、腹大動脈や下大静脈も同じ位置にある。発生の途中では腸間膜をもっていたが、回転と癒合の結果として後腹壁に貼り付いた二次性のものが、十二指腸(上部を除く)・膵臓(膵尾を除く)・上行結腸・下行結腸である。これに対し脾臓は胃の背側間膜の中で発生し、成体でも胃脾間膜と脾腎間膜という2枚の間膜に吊られたまま腹膜に包まれる。位置は左季肋部で第9〜11肋骨の内側にあたり、この部の打撲や肋骨骨折で損傷すると腹腔内出血をきたす。左側胸部・左上腹部の外傷では、腹痛・左肩への放散痛(ケール徴候)・ショック徴候の有無を確認し、疑わしければ直ちに救急搬送につなぐ。

✓ 2. これが答え(腹膜後器官ではない)
脾臓
腹膜内器官。胃脾間膜と脾腎間膜に支えられ、脾動静脈は脾腎間膜の中を走って脾門に出入りする。
✗ 1. 答えではない(腹膜後器官である)
膵臓
二次性の腹膜後器官。膵頭・膵体は後腹壁に癒合しているが、膵尾だけは脾腎間膜の中に入って脾門に達する。
✗ 3. 答えではない(腹膜後器官である)
腎臓
一次性の腹膜後器官。脂肪被膜と腎筋膜に包まれ、後腹壁で大腰筋・腰方形筋の前面に位置する。
✗ 4. 答えではない(腹膜後器官である)
副腎
一次性の腹膜後器官。腎臓の上極に帽子のように接し、腎とは別の被膜(隔壁)で仕切られている。
ポイント
  • 一次性腹膜後器官:腎臓・尿管・副腎・腹大動脈・下大静脈。
  • 二次性腹膜後器官:十二指腸(上部を除く)・膵臓(膵尾を除く)・上行結腸・下行結腸。
  • 腹膜内器官:胃・空腸・回腸・横行結腸・S状結腸・肝臓・脾臓・虫垂・卵巣など。
  • 脾臓は左季肋部、第9〜11肋骨の内側。左側胸部外傷では脾損傷を念頭に置く。
  • 膵尾だけは脾腎間膜内にあるため、膵臓は「膵尾を除いて」後腹膜と表現する。
比較表
分類臓器由来
一次性腹膜後器官腎臓・尿管・副腎はじめから後腹壁にある
二次性腹膜後器官膵臓・十二指腸・上行結腸・下行結腸腸間膜が後腹壁に癒合した
腹膜内器官脾臓・胃・空腸・回腸・横行結腸・S状結腸間膜に吊られたまま
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