学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §21 肘内障の診察および整復 / QJ26A026
理由で解く 柔道整復師
肘内障は幼小児が肘伸展・前腕回内位で手を引かれて起こり、患肢は肘軽度屈曲・前腕回内位で下垂する。正答は2。
幼小児の橈骨頭はまだ発育が不十分で、頭部の膨隆が乏しく頸部との径差が小さい(円柱状に近い)。これを取り巻く輪状靱帯も緩い。そのため腕を長軸方向に急に引っ張られると、輪状靱帯が橈骨頭を乗り越えて腕橈関節の間に滑り込み、挟まり込んだ亜脱臼の状態になる。逆に成長とともに橈骨頭が発達して頸部との径差が大きくなると、輪状靱帯は橈骨頭を越えられなくなる。好発年齢が2〜4歳ごろに限られ、学童期以降にはほとんど起こらなくなる理由はここにある。腫脹や皮下出血、変形はほとんど見られない一方で、子どもは腕を下げたまま使わなくなり、前腕を回外させようとすると強く嫌がる。これが診断の決め手になる。整復は前腕回外法などで行い、整復されれば数分以内に自分から腕を挙げて使い始める。原則として固定は行わず、腕が普通に使えることを確かめたうえで、手を急に引かない・持ち上げるときは脇の下を支えるといった再発予防を保護者に伝える。強い腫脹や変形、骨に限局した圧痛があるときは骨折を考え、整復を試みずに医師の診察へつなぐ。
| 項目 | 肘内障 | 骨折を疑うとき(上腕骨顆上骨折など) |
|---|---|---|
| 受傷の状況 | 手を引っ張られた | 転倒・転落など明らかな外力 |
| 腫脹・変形 | ほとんどない | 強い腫脹・変形・皮下出血 |
| 肢位 | 肘軽度屈曲・前腕回内位で下垂 | 疼痛で肢位を保てず動かせない |
| 圧痛 | 橈骨頭付近に限られ軽度 | 骨部に限局した強い圧痛 |
| 対応 | 整復後は原則固定不要、再発予防を指導 | 整復を試みず固定して医師へつなぐ |
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