学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §8 定型的鎖骨骨折の固定 / QJ26A021
理由で解く 柔道整復師
鎖骨骨折の固定は「両肩を後方に引いて胸を張らせ、遠位骨片の下垂と短縮を防ぐ」のが原則。ハンギングキャスト固定は上腕骨骨幹部骨折に対して腕の自重で牽引をかける方法であり、鎖骨骨折の固定法ではない。正答は3。
鎖骨は胸骨と肩甲骨をつなぐ「つっぱり棒」の役割を持つ。中央1/3で折れると、近位骨片は胸鎖乳突筋に引かれて上方へ、遠位骨片は上肢の重みと大胸筋・小胸筋に引かれて下内方へずれ、骨折部は短縮しながら上方凸に変形する。固定の狙いはこの転位の逆を作ることであり、背8字帯・セイヤー絆創膏・デゾー包帯はいずれも肩を後方へ引く、あるいは上腕を胸壁に保持して遠位骨片の下垂を止めるという同じ目的に沿っている。これに対しハンギングキャストは上腕にギプスを巻いてその重さで骨折部を引き離す方法で、目的が「牽引」である点が根本的に違う。固定法を丸暗記せず「何を防ぎたい固定か」で束ねると取り違えなくなる。
| 固定法 | 主な適応 | ねらい |
|---|---|---|
| 背8字帯固定 | 鎖骨骨折 | 両肩を後方に引き、短縮・下垂を防ぐ |
| セイヤー絆創膏固定 | 鎖骨骨折 | 遠位骨片を上外方へ引き上げ、上肢を吊る |
| デゾー包帯固定 | 鎖骨骨折・肩関節脱臼など | 上腕を胸壁に固定し肩の動きを抑える |
| ハンギングキャスト固定 | 上腕骨骨幹部骨折 | ギプスの自重で長軸方向に牽引する |
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