学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §7 定型的鎖骨骨折の診察および整復 / QJ34A005

理由で解く 柔道整復師

QJ34A005 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問5
問題
定型的鎖骨骨折の転位の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 近位骨片は上方-遠位骨片は短縮
2 近位骨片は上方-遠位骨片は後方
3 近位骨片は前方-遠位骨片は短縮
4 近位骨片は前方-遠位骨片は後方
解答
正解1(近位骨片は上方-遠位骨片は短縮)
解説

定型的鎖骨骨折では、近位骨片は胸鎖乳突筋に引かれて上(後)方へ、遠位骨片は上肢の重みと胸部の筋によって下内方へ引かれ短縮します。この組合せは1です。

定型的鎖骨骨折は中1/3、とくに中外1/3境界部に生じる骨折で、転位のしかたが典型的なため名前がついています。近位骨片には胸鎖乳突筋が付着しており、これに引き上げられて上方(やや後方)へ転位します。遠位骨片は肩甲帯・上肢の重みでそのまま下垂し、さらに大胸筋・小胸筋・広背筋によって内方へ引き寄せられるため、骨片同士が重なって短縮転位を生じ、同時に前方へ回旋します。「近位は引き上げられる、遠位はぶら下がって内へ入る」と動きで覚えると、上方+短縮の組合せが自然に導けます。この転位の型が分かれば、整復・固定で肩甲帯を後上方へ引いて鎖骨の長さを取り戻す理由も理解できます。

✓ 1. 正しい
近位骨片は上方-遠位骨片は短縮
近位骨片は胸鎖乳突筋に引かれて上方へ、遠位骨片は上肢の重みと大胸筋・小胸筋・広背筋の牽引で下内方へ移動し短縮します。転位の主役を正しく組み合わせた選択肢です。
✗ 2. 誤り
近位骨片は上方-遠位骨片は後方
近位骨片の上方転位は正しいものの、遠位骨片は後方ではなく下内方へ転位して短縮し、前方へ回旋します。後方転位は典型像ではありません。
✗ 3. 誤り
近位骨片は前方-遠位骨片は短縮
遠位骨片の短縮は正しいものの、近位骨片は胸鎖乳突筋に引かれて上(後)方へ転位します。前方ではありません。
✗ 4. 誤り
近位骨片は前方-遠位骨片は後方
近位・遠位とも転位方向が典型像と合いません。近位は上(後)方、遠位は下内方(短縮)が定型的鎖骨骨折の型です。
ポイント
  • 定型的鎖骨骨折=中1/3(中外1/3境界部)の骨折。
  • 近位骨片:胸鎖乳突筋に引かれて上(後)方へ転位。
  • 遠位骨片:上肢の重みで下方、大胸筋・小胸筋・広背筋で内方へ引かれ短縮、さらに前方回旋。
  • 覚え方は「近位は引き上げられる、遠位はぶら下がって内へ入る」=上方+短縮。
  • 短縮転位があるため、整復・固定は肩甲帯を後上方へ引いて鎖骨長を回復する方向で行う。
比較表
骨片主に働く力転位方向
近位骨片胸鎖乳突筋上方(やや後方)
遠位骨片上肢の重量、大胸筋・小胸筋・広背筋下方・内方(短縮)、前方回旋
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