学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §45 柔道整復理論 / QJ26A020
理由で解く 柔道整復師
顎関節前方両側脱臼は口が開いたまま閉じられなくなる脱臼で、下顎が固定されて言葉を作れず談話不能となる。よって2が正しい。
大きなあくびや長時間の開口、硬い物を噛むなどで下顎頭が関節結節を越えて前方へ滑り出す。下顎頭は外側翼突筋に前方へ、咬筋・側頭筋・内側翼突筋(閉口筋群)に上方へ牽引されるため、関節結節の前方に押し上げられた位置で固定され、自力では戻せなくなる。結果として口は開いたまま固定され、閉口不能となる。整復にHippocrates法(両母指を下顎の臼歯部に当て、いったん下方へ押し下げてから後方へ導く)を用いるのは、この上方への牽引をゆるめて下顎頭を関節結節の後ろへ戻すためである。オトガイは前下方へ突出し、下顎前歯が上顎前歯より前に出る反対咬合様の外観となり、耳珠の前方が陥凹して頬骨弓の下に転位した下顎頭を触れる。他動的に閉じようとすると弾力のある抵抗があり、手を離すと元の開口位に戻る(弾発性固定)。両側性では下顎がまったく動かせないため、談話・咀嚼・嚥下がいずれも行えず、唾液を飲み込めないため流涎がみられる。片側性では下顎が健側へ偏位し、談話は不明瞭ながら可能という違いがある。
| 項目 | 前方両側脱臼 | 前方片側脱臼 |
|---|---|---|
| 口の状態 | 開口位で閉口不能 | 開口位で閉口不能 |
| オトガイの位置 | 正中のまま前下方へ突出 | 健側へ偏位 |
| 談話 | 不能 | 可能だが不明瞭 |
| 咀嚼・嚥下 | 不能(流涎あり) | 困難 |
| 弾発性固定 | あり | あり |
| 外側靱帯(外側顎靱帯) | 通常は損傷を伴わない(前方は同靱帯が制動していない方向) | |
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