学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §45 柔道整復理論 / QJ26A017
理由で解く 柔道整復師
骨折面を長軸方向に押しつける圧迫力(軸圧)は、骨癒合を促す代表的な好条件です。
骨折の治癒は、骨折部にできた血腫から始まり、器質化して肉芽組織となり、軟性仮骨から硬性仮骨へ、そして骨性癒合・リモデリングへと進みます。この流れを滞りなく進めるには、①十分な血行、②骨折面同士が広く接していること、③その接触を保つ力学的な安定性、の3つがそろう必要があります。骨折面を密着させる圧迫力はこの②③を同時に満たし、さらに骨は加わる力に応じて骨梁を再構築するというウォルフの法則の面からも骨形成を後押しします。逆に、骨折面をずらす剪力、離開させる牽引力、軟部組織の介在、関節液にさらされる環境などは治癒を妨げる要因です。なお部位による差もあり、海綿骨に富む骨幹端部は皮質骨が主体の骨幹部より血行に恵まれ癒合が早い一方、関節内骨折は骨膜に覆われず滑液で血腫が希釈されるため最も癒合しにくい環境です。固定の際は、圧迫が働き剪力が働かない肢位を選ぶことを意識してください。
| 促進する条件 | 妨げる条件 |
|---|---|
| 骨折部に働く圧迫力(軸圧) | 骨折部に働く剪力・牽引力(離開) |
| 血腫が保たれている | 血腫の消失、血行不良 |
| 骨折面が広く接触している | 軟部組織の介在、接触面が小さい |
| 関節外骨折(骨膜に覆われている) | 関節内骨折(骨膜がなく滑液で希釈) |
| 海綿骨に富む骨幹端部 | 皮質骨主体の骨幹部(相対的に遅い) |
| 適切な固定による安定 | 不十分な固定、感染、全身の栄養不良 |
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