学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ25P109
理由で解く 柔道整復師

下腿三頭筋を把持したときに足関節が底屈した=トンプソンテスト陰性であり、アキレス腱の連続性は保たれています。テニス中の下腿後面の激痛・陥凹の触知・自動底屈時痛という所見から、損傷部は腓腹筋内側頭の筋腱移行部(いわゆるテニスレッグ)と判断され、受理集合の正答である c がその部位に相当します。
下腿後面の受傷では、まず「アキレス腱断裂か、筋腹側の損傷か」を分ける手順が要点になります。アキレス腱が断裂していれば下腿三頭筋を握っても足関節は底屈せず(トンプソンテスト陽性)、自動底屈もほぼ不能となります。本症例は握ると底屈したためアキレス腱は連続しており、損傷は腱より近位にあると判断できます。次に絞り込むのが圧痛・陥凹を触れる高さと内外側です。テニスレッグは膝伸展位のまま足関節が急に背屈させられる踏み込み・切り返し動作で腓腹筋内側頭が過度に伸張されて生じるもので、腓腹筋内側頭の筋腹は下腿中央付近まで下行するため、筋腱移行部は下腿後面の中央付近(中1/3~中下1/3境界)の内側にあたります。これはアキレス腱断裂の好発部位である踵骨付着部の2~6cm上方よりは明らかに近位です。この高さの内側に圧痛と陥凹を触れ、自動底屈で痛みが再現されれば診断がつきます。急性期はRICE処置と足関節軽度底屈位での固定・免荷を行い、痛みに応じて荷重を進めながら腓腹筋のストレッチングと段階的な運動再開へつなげます。
| 腓腹筋内側頭筋腱移行部損傷(テニスレッグ) | アキレス腱断裂 | |
|---|---|---|
| 部位 | 下腿後面の中位~やや遠位(中1/3~中下1/3境界。アキレス腱移行部より近位)・内側 | 踵骨付着部の2~6cm上方(より遠位) |
| トンプソンテスト | 陰性(把持で底屈する) | 陽性(把持しても底屈しない) |
| 自動底屈 | 可能だが疼痛を伴う | ほぼ不能。つま先立ちができない |
| 受傷時の様子 | ふくらはぎを蹴られたような激痛 | 断裂音を自覚することがある |
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