学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ25P103
理由で解く 柔道整復師
感覚障害がなく、手関節の背屈はできるのにMP関節が伸展できない。これは後骨間神経(橈骨神経深枝)という純運動枝だけが障害された像であり、正答は4。
橈骨神経は肘の外側で浅枝(感覚枝)と深枝に分かれ、深枝は回外筋の二頭の間(フローゼのアーケード)を通って後骨間神経となり、総指伸筋・小指伸筋・尺側手根伸筋・長母指外転筋・長短母指伸筋などを支配する。感覚枝を含まないため、障害されても痛みやしびれは出ない。また、長橈側手根伸筋への枝は分岐部より近位で出るので、後骨間神経麻痺でも手関節の背屈は可能(ただし橈側に偏る)である点が最大の鑑別点になる。前腕近位部の脱臼骨折、とくに橈骨頭が脱臼を残した状態や、その後の橈骨頭の位置異常・仮骨・固定による圧迫が原因となりうる。MP関節が伸展できない下垂指の状態に対しては、伸展補助装具で指を伸展位に保って二次的な拘縮を防ぎつつ、原因(橈骨頭の整復状態)を評価してもらうため整形外科での再診につなぐ。
| 障害される神経 | 運動障害 | 感覚障害 |
|---|---|---|
| 後骨間神経(橈骨神経深枝) | MP関節伸展不能(下垂指)。手関節背屈は可能 | なし |
| 橈骨神経本幹(上腕中央部) | 下垂手(手関節背屈も不能) | 手背橈側にあり |
| 前骨間神経(正中神経の運動枝) | 母指IP・示指DIPの屈曲不能 | なし |
| 尺骨神経 | 鷲手変形、手内在筋の萎縮 | 小指・環指尺側にあり |
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