学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ25P081

理由で解く 柔道整復師

QJ25P081 柔道整復理論

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問81
問題
ソルター・ハリス分類で上腕骨外顆骨折が該当するのはどれか。
選択肢
1 I型
2 Ⅱ型
3 Ⅲ型
4 IV型
解答
正解4(IV型)
解説

上腕骨外顆骨折は、骨折線が骨幹端から始まり骨端線を横切って骨端(関節面)に抜けるため、ソルター・ハリス分類のIV型に該当します。

ソルター・ハリス分類は骨折線が骨端線に対してどう走るかで決まります。骨端線だけを離開するのがI型、骨端線+骨幹端側の三角骨片を伴うのがII型(最も多い)、骨端線から骨端・関節面へ抜けるのがIII型、骨幹端と骨端の両方にまたがるのがIV型、骨端線が圧挫されるのがV型です。上腕骨外顆骨折は5~10歳前後の小児に多く、外顆部の骨幹端から骨端線を越えて関節面に達する関節内骨折です。外側の伸筋群に引かれて骨片が回転転位しやすく、放置すると偽関節・外反肘・遅発性尺骨神経麻痺の原因になります。肘外側の腫脹・圧痛を認めたら転位の有無を軽々に判断せず、早期に整形外科で画像評価を受けられるよう手配します。

✓ 4. 正しい
IV型
骨折線が骨幹端 → 骨端線 → 骨端(関節面)と縦断するため、骨幹端と骨端の両方に骨片が及ぶIV型です。関節面のずれを残すと成長障害や変形につながるため、正確な整復位の保持が求められる型です。
✗ 1. 誤り
I型
I型は骨折線が骨端線内にとどまる純粋な骨端線離開で、骨幹端にも骨端にも骨片を伴いません。上腕骨外顆骨折は関節面まで骨折線が達するため該当しません。
✗ 2. 誤り
Ⅱ型
II型は骨端線離開に骨幹端側の三角骨片を伴う型で、5型のなかで最も頻度が高いものです。ただし骨端(関節面)には及ばないため、関節内骨折である上腕骨外顆骨折とは異なります。
✗ 3. 誤り
Ⅲ型
III型は骨端線から骨端・関節面へ抜ける型で、関節内骨折である点は共通しますが、骨幹端側に骨片を伴いません。上腕骨外顆骨折は骨幹端側にも骨片を含むため、III型ではなくIV型に分類されます
ポイント
  • I型=骨端線のみ/II型=+骨幹端片(最多)/III型=+骨端(関節面)/IV型=骨幹端と骨端を貫く/V型=骨端線の圧挫。
  • 上腕骨外顆骨折はIV型。関節内骨折で骨片が回転転位しやすい。
  • III型・IV型は関節面のずれを残すと変形・可動域制限の原因になる。
  • V型は受傷直後の画像で分かりにくく、成長障害を残しやすい(予後不良)。
  • 小児の肘外側の腫脹・圧痛では外顆骨折を念頭に置き、早期に整形外科で画像評価を受けられるようにする。
比較表
骨折線の走り方ポイント
I型骨端線のみを離開骨片を伴わない。予後は比較的良好
II型骨端線+骨幹端側の三角骨片最も頻度が高い
III型骨端線+骨端(関節面)関節内骨折。骨幹端側は含まない
IV型骨幹端 → 骨端線 → 骨端を貫く上腕骨外顆骨折が該当。関節内骨折
V型骨端線の圧挫(圧迫)初期診断が難しく成長障害を残しやすい
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