学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §18 胸部外傷(救急法) / QJ25P053
理由で解く 柔道整復師
誤っているのは1。フレイルチェスト(動揺胸郭)の奇異呼吸では、骨折部の胸壁は吸気時に陥凹し、呼気時に膨隆します。
連続する肋骨がそれぞれ複数箇所で折れると、その範囲の胸壁が肋骨の連続性を失って「浮いた板」のようになります。正常な胸郭では吸気時に胸腔内が陰圧になると胸壁全体が外へ広がりますが、支えを失った部分だけは陰圧に引き込まれて内側へ落ち込みます。逆に呼気時は胸腔内圧が相対的に上がるため外へ押し出されて膨隆します。この胸壁全体と逆の動きが奇異呼吸で、換気効率の低下、縦隔動揺による静脈還流障害、しばしば合併する肺挫傷が重なって呼吸不全に至ります。対応は酸素投与、十分な鎮痛(肋間神経ブロックや硬膜外鎮痛)、動揺部の固定、そして必要に応じた陽圧換気による内固定です。
| 呼吸相 | 胸腔内圧 | 正常な胸壁 | フレイル部分 |
|---|---|---|---|
| 吸気 | 陰圧が強まる | 外側へ拡張 | 内側へ陥凹 |
| 呼気 | 相対的に陽圧 | 内側へ戻る | 外側へ膨隆 |
| 陽圧換気中 | 吸気時に陽圧 | 外側へ拡張 | 陥凹せず動揺が消失(内固定) |
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