学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §8 手術 / QJ25P049
理由で解く 柔道整復師
結紮縫合は「どう結ぶか・どの糸を使うか・いつ抜くか」の3点が問われる。糸の周囲に炎症が及んだときは予定の抜糸日を待たず早めに抜いて排膿・洗浄へ切り替えるのが原則で、正しいのは3。
結び目の強さは結び方で決まる。男結び(本結び)は2段目を1段目と逆向きにかけるため輪どうしが噛み合い、張力がかかるほど締まって緩みにくい。一方、女結び(縦結び)は同じ向きに重ねるだけなので、糸が結び目の中を滑って緩みやすい。抜糸の時期は「血流の豊富さ」と「創にかかる張力」で決まり、血流がよく張力の小さい顔面・頸部は3〜5日と早く、体幹は7〜10日、張力が大きく動きの多い下肢や関節をまたぐ部位は10〜14日と遅くなる。そして縫合糸は組織にとって異物であり、留置期間が長いほど縫合糸膿瘍や瘢痕のリスクが上がるため、感染徴候が出たら「異物を早く取り除く」方向に舵を切る。
| 部位 | 抜糸までの日数 | 理由 |
|---|---|---|
| 顔面・頸部 | 3〜5日 | 血流が豊富で治癒が速く、張力が小さい。瘢痕を目立たせないため早く抜く |
| 上肢 | 7日前後 | 血流は比較的よいが可動により張力がかかる |
| 体幹(胸腹部・背部) | 7〜10日 | 面積が広く呼吸・体動で張力がかかる |
| 下肢・関節をまたぐ部位・足底 | 10〜14日 | 血流が相対的に乏しく、荷重と可動で張力が最も大きい |
| 吸収性縫合糸 | 非吸収性縫合糸 | |
|---|---|---|
| 体内での運命 | 加水分解・酵素分解で消失する | ほぼ永久に残る |
| 代表例 | カットグット、ポリグリコール酸、ポリジオキサノンなど | 絹糸、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステルなど |
| 主な用途 | 皮下・筋膜・消化管吻合など、治癒後は支持が不要な部位 | 血管吻合、人工物の固定、腱縫合、抜糸する皮膚縫合 |
| 人工血管吻合 | 不可(吸収後に吻合部が離開する) | これを用いる(モノフィラメントのポリプロピレンなど) |
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