学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §3 診察各論 視診 / QJ25P026
理由で解く 柔道整復師
クッシング症候群では過剰なコルチゾールが皮膚の膠原線維を分解し、腹部や大腿に幅広い赤紫色の皮膚線条を生じる。正答は4。
コルチゾールは蛋白異化を促進するため、慢性的な過剰状態では真皮のコラーゲンが減って皮膚が菲薄化する。そこへ中心性肥満による伸展力が加わると真皮が断裂し、薄くなった皮膚を通して下の血管が透けるため、線条は白ではなく赤紫色に見える。幅が1cm以上と広いこと、腹部・側腹部・大腿・腋窩など体幹に多いことが特徴で、満月様顔貌、水牛様脂肪沈着、易感染性、高血圧、高血糖、皮下出血しやすさなどを併せもつ。腹壁の所見はこのほかにも情報が多く、臍を中心に放射状の静脈怒張(メデューサの頭)なら門脈圧亢進、側腹壁の上行性静脈怒張なら下大静脈閉塞と、血流の逃げ道から原因臓器を推測できる。線条を見つけたら幅と色調、分布を観察し、内分泌疾患が疑われる場合は医療機関への受診を勧める。
| 疾患 | 腹壁の主な所見 | 機序 |
|---|---|---|
| クッシング症候群 | 幅広い赤紫色の皮膚線条 | コルチゾール過剰→膠原線維減少・皮膚菲薄化 |
| 妊娠 | 妊娠線(のちに白色線条) | 腹壁の急速な伸展 |
| 肝硬変 | メデューサの頭、腹水 | 門脈圧亢進による臍傍静脈の側副血行 |
| 下大静脈血栓症 | 側腹壁の静脈怒張(上行性血流)、下肢浮腫 | 下大静脈閉塞による側副血行 |
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